社会や経済が不安定な今、「自分で決めて行動していく力」は人生において必須のスキル。とはいえ、人生の岐路に立ったときに何を軸にして決断すればいいのか…。そこでこの連載では、各分野で活躍している人たちに「人生を左右した決断」をインタビュー。今回は、大学在学中に身長155cm以下の小柄女性向けアパレルブランド「COHINA」(以下、コヒナ)を立ち上げた田中絢子さん(26歳)の「決断」に迫ります。

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(下)田中絢子 700日インスタ配信でコヒナ月商1億円へ

田中絢子(たなか・あやこ)
田中絢子(たなか・あやこ)
1994年、神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。身長148cm。大学在学中の2018年1月に、自身の悩みに基づいて身長155cm以下の小柄女性向けのアパレルブランド「コヒナ」を創業。大学卒業後の2018年4月、グーグル日本法人(以下、グーグル)に新卒入社。グーグルの広告営業として働きながらコヒナの運営を続ける。2019年にグーグルを退社し、コヒナの運営に専念

自分で何かを作れる人、始められる人になりたい

 「自分が当事者で、かつ、世の中のマイナスをプラスにしていける事業をやろうと思いました」

 大学在学中の2017年に、身長155cm以下の小柄女性向けアパレルブランド「コヒナ」を創業した田中絢子さん。当時23歳だった彼女は、大学の先輩が勤める会社・newnにインターンシップ生として参加。マーケティングや商品開発などのサポートをしながら、同社で自身が代表 兼 ディレクターを務めるブランド「コヒナ」を立ち上げた。

 「大学時代、インターン生として『事業に参加させてもらう経験』は一通り積めたので、今度は自分で事業を立ち上げ、『新しいものを生み出したい』と思ったんです。もともと、いずれは『自分で何かを作れる人、始められる人になりたい』と思っていたのですが、当時はまだ行動に移せていなくて。『大学時代はせっかく時間があるのに、このままでは何も作れず、何も生み出せないまま終わってしまう』という焦りもあり、大学生のうちに新しい挑戦をしようと決めました」