社会や経済が不安定な今、「自分で決めて行動していく力」は人生において必須のスキル。とはいえ、人生の岐路に立ったときに、何を軸にして決断すればいいのか…。そこでこの連載では、各分野で活躍している人たちに、「人生を左右した決断」についてインタビュー。今回は、7月下旬に第2子となる男児を出産した、前田有紀さん(39)が登場。テレビ朝日のアナウンサーとして10年間活躍した後に、フラワーアーティストに転身した彼女の「決断」に迫ります。
(上)前田有紀 5年の葛藤を経てアナウンサーから花の道へ ←今回はここ
(下)前田有紀 決断軸は好奇心、人生の主導権を取り戻した今
花や緑に関わる仕事に就くため、テレビ局を退社
「アナウンサーの仕事に不満があったわけではありません。ただ、『一生やっていきたい仕事なのか』と自らに問うと、イエスと即答できない自分がいたんです」
大学卒業後、2003年にテレビ朝日へ入社。スポーツ番組やバラエティー、ニュース番組などを担当し、アナウンサーとしてのキャリアを10年築いていた前田さん。はた目から見ると、順風満帆な人生を送っているかのように見えた彼女は、2013年、32歳のときにテレビ局を退社した。フリーアナウンサーになるためではない。大好きな花や緑に関わる仕事に就くために下した決断だった。