社会や経済が不安定な今、「自分で決めて行動していく力」は人生において必須のスキル。とはいえ、人生の岐路に立ったときに、何を軸にして決断すればいいのか…。そこでこの連載では、各分野で活躍している人たちに、「人生を左右した決断」についてインタビュー。今回は、7月下旬に第2子となる男児を出産した、前田有紀さん(39)が登場。テレビ朝日のアナウンサーとして10年間活躍した後に、フラワーアーティストに転身した彼女の「決断」に迫ります。
(上)前田有紀 5年の葛藤を経てアナウンサーから花の道へ
(下)前田有紀 決断軸は好奇心、人生の主導権を取り戻した今 ←今回はここ
半年間のイギリス留学、おとぎ話のような世界を見たい!
「20代の頃は、30代になった自分の明るい未来が想像できませんでした。でも、好奇心がくすぐられて、『その世界をもっと知りたい!』と思う道を選んだら、想像以上に楽しくて充実した未来が訪れました」
前田有紀 5年の葛藤を経てアナウンサーから花の道へ(上)
前田さんは、2013年に10年間勤めたテレビ局を退社。アナウンサーを辞め、フラワーアーティストとしての一歩を踏み出すためにイギリスに留学した。留学期間は、半年。前半はロンドンで語学スクールとフラワースクールに通い、後半は美しい庭園風景が有名なコッツウォルズの古城で見習いガーデナーとして働いた。
「花や緑に関わる仕事を調べていたときに、イギリスのコッツウォルズの庭園写真に心を奪われたんです。『花の仕事をするなら一度は見ておくべきだ』と頭で考えて決めたことではなく、『こんなおとぎ話のような世界があるなら見てみたい!』という好奇心に従って、イギリスに留学することにしました」