この連載では、各分野で活躍している人たちに「人生を左右した決断」についてインタビュー。今回は、2018年に大ヒットを記録した映画『カメラを止めるな!』に出演し、新聞記者から俳優の道に進んだ合田純奈さん(27歳)の「決断」に迫ります。

(上)不器用さで射止めた「カメ止め」AD役、憧れを現実に
(下)カメ止め出演後に新聞社就職するも退職 選んだ俳優の道 ←今回はここ

合田純奈(ごうだ・あやな)
合田純奈(ごうだ・あやな)
1994年生まれ、大阪府出身。同志社大学在学中に、アイルランドに1年間留学。帰国後にオーディションを受け、口コミによる大ヒットを記録した映画『カメラを止めるな!』に出演。同作品ではお団子頭の新米AD役を務める。大学卒業後は新聞社に入社し、約2年間、九州で新聞記者として活躍。その後、2020年1月に退職して上京。俳優へと転身

『カメ止め』出演決定、同時に就職活動も

 大学3年生のときにアイルランドに1年間留学し、「やりたいことは全部やろう」と決めた合田さん。帰国後に参加したオーディションに合格し、2018年の大ヒット映画『カメラを止めるな!』に出演することが決まり、幼い頃からの憧れだった俳優の仕事に挑戦することになった。

 しかし、卒業後の進路を決定しなければいけない時期でもあったため、メディア業界に絞って就職活動も行っていた。

 「映画出演のチャンスを手に入れたとはいえ、当時は演技も未経験。憧れの仕事にチャレンジできること自体に喜びを感じていたので、俳優を職業にしようとまでは考えていませんでした。ただ、『表現すること』や『人に伝えること』を仕事にしたいと思っていたので、新聞社やテレビ局などを中心に就活。コミュニケーションは得意ではないのですが、このときはOB訪問をしたり人脈を広げたり、自分にできることは何でもしました」