ウツワ代表のハヤカワ五味さん、フリーランスのエシカルコーディネーター・エバンズ亜莉沙さん、テーブルクロスの取締役CFO(最高財務責任者)・藤岡清香さんの3人に、キャリアや仕事観について語ってもらう本連載。第2回は、「仕事とプライベートとの両立」について語ってもらいました。
仕事を効果的に進めるには、休みやオフの時間も大切
――「仕事がうまくいくとプライベートが崩壊する」という声をよく耳にするのですが、皆さんはどのようにして仕事とプライベートのバランスを取っていますか?
藤岡 私は子育て中なので、仕事だけでなくプライベートの予定もすべてGoogleカレンダーに入れています。「○時~○時は保育園に連れて行く」「○時~○時は子どもにご飯を食べさせる」というふうに、タスクを細かく分けて優先順位をつけて管理しないと、流されるままになってしまうので。
夜、子どもを寝かしつけたあとに仕事をすることもありますが、そうなると夫婦で過ごす時間がなくなってしまいます。だから、「夫婦でお酒を飲みながら映画を見る時間」なども確保して、Googleカレンダーに入れています。
エバンズ 私はフリーランスなので、定時に出勤するわけではありません。土日も祝日も関係ないので、ずっと働き続けることもできますが、休むことなく働き続ければ、心と体のバランスが崩れていきます。そうなると、仕事にもプライベートにもよくない影響が出てくるので、私もスケジュールの中にあらかじめ「休み」を入れるようにしています。
毎日を時間で管理しているというよりは、「そろそろこの辺りで休息が必要だな」という感じで、自分の心と体の様子を見ながら、気持ちをオフにして休める時間を意識的につくっています。
ハヤカワ 私もお二人のように、休みを意識的に入れたりはしています。ただ、仕事とプライベートの境が曖昧なので、「仕事とプライベート」という分け方ではなく、「オン」と「オフ」という感覚です。オンのときの方が進みやすい仕事もあれば、オフのときの方がはかどる仕事もある。だから、オンのときだけが仕事というわけではなく、オフだからプライベートというわけではありません。
例えば、「いったんアイデアを広げるフェーズにしたいな」と思ったら、オフの期間をまとめて取って、その間に集中して考えるようにします。オフのときにアウトプットしたことが、オンのときに生かされることもあるので、オンとオフは両方大事で、そのメリハリを自分の中でつけるようにしています。
エバンズ オンの時間って、そんなに長くは続かないですよね。オンなのかオフなのか分からない状態が続いてしまうと、ただただ疲れてしまう。
ハヤカワ はい。ずっとオンの状態でいつづけるのは、体力的にも精神的にも厳しいと思います。自分はオンだと思っていても、実際には非効率だったりもしますし。だから、自分に対して「ずっとオンの状態でいられる」という期待はしていないですね。