強すぎる営業のイメージを払拭したい

長屋 学生さんからすると仕事のイメージが沸きづらいと思うので、たくさんの仕事内容があることを、分かりやすく伝えることを意識しています。

 それに、学生さんが何を知りたがっているかということは常に詳しくウォッチしており、新卒採用サイトなどの内容は毎年工夫を凝らしています。最近は実際に働く社員にフォーカスしています。特に「People」というコンテンツに力を入れていまして、約40人ほど、入社10年目以内の若手社員を中心に紹介しています。各分野の社員はもちろんのこと、理系社員も多く登場していますので、ぜひ見てもらえるとうれしいです。

理系の資質を生かして活躍できるフィールドも豊富

長屋 もうひとつ説明会や採用サイトで意識しているのは、変革やチャレンジができる会社だと伝えることです。第一生命は生保業界の中でも、特に変革にこだわっています。株式会社化やホールディングス化もそうですし、生命保険ビジネス(Insurance)とテクノロジー(Technology)の両面からイノベーションを創出しようという「InsTech」の推進など、過去の変革について発信しています。今後は経営理念でもある「一生涯のパートナー」として「QOL(クォリティオブライフ)向上への貢献」に取り組んでいきます。

―― 確かに株式会社化をされたときは生命保険会社では新しい取り組みだと話題になりましたね! では、(3)こういう学生を採用したいという人材像はありますか?

長屋 いろいろな人に来ていただきたいと思っています。第一生命では、その人だけが持っている強みを重視していますね。ただ、あえて求める人材像をあげるとしたら、プロフェッショナルとチームワークを大切にする人です。プロフェッショナルというのは、ひとつの分野でプロになるというより、プロ意識を持っていろいろなことにチャンレジして、自分を切磋琢磨できること。また、当社にはひとりだけで完結する仕事はひとつもありませんので、チームワークは重視しています。

―― 反対に、(4)こんな人はちょっと来てほしくないという人材像はありますか?

長屋 ありません。ただ、当社の仕事は、社内外問わずさまざまなコミュニケーションが求められる仕事ですので、人と話すのが嫌いという方は入社しても仕事を楽しめないかもしれません。

―― 答えにくい質問かもしれませんが(5)学歴や年齢は、選考に関係しますか?

長屋 学歴は関係ありません。年齢も、学校を卒業予定、または卒業されている方であれば問いません。

「仕事のイメージが沸きづらいと思いますので、生命保険会社にはたくさんの仕事内容があることを分かりやすく伝えることを意識しています」
「仕事のイメージが沸きづらいと思いますので、生命保険会社にはたくさんの仕事内容があることを分かりやすく伝えることを意識しています」

―― (6)服装やメイクで合否を左右することはありますか?

長屋 それはまったく関係ないですね。会社の中でも服装については「フリースタイル運営」という形をとっていて、社員もほとんど私服に近いスタイルで働いています。インターンシップに参加される方や、説明会にいらっしゃる方にも服装は自由とお伝えしています。最近は私服で参加される方も徐々に増えてきましたが、学生さんはスーツのほうが安心されるのか、結果的にスーツでいらっしゃる方も多いですね。

―― 先ほど選考に学歴は関係ないとおっしゃっていましたが、(7)学閥はありますか?

長屋 学閥はありません。歴代の社長や役員もさまざまな学歴ですし、特定の大学出身者が多いということはありません。むしろ人材については「大学ダイバーシティ」にもこだわっていて、地方大学も含めた多様な学校の出身者を採用したいと思っています。また、一見、文系出身者が多い会社と思われがちですが、今年の新入社員も約2割は理系出身です。

―― 理系の人は、入社してどんな仕事をするんですか?

長屋 金融工学や数学などで培った専門知識を活かしていただけるスペシャリティコースを用意しており、アクチュアリー、クオンツ、データサイエンティストなどの専門職で理系出身の社員が多く活躍しています。また、大学で専攻していた分野に直結する仕事ではなくても、理系の素養を生かして、幅広く仕事をしている人も多いです。ITシステム分野やビッグデータに携わる仕事も多いので、分析力や数字に対する強さなど、理系ならではの素養を活かせるフィールドが社内にたくさんあります。