女性が多く長く活躍しているイメージが強い生命保険会社。実際のところ、ライフイベントと仕事の両立をサポートする制度などは社内で充実しているのでしょうか? 残業時間や有給取得など、働きやすさを左右する制度面も気になるところ。説明会の内容や選考スケジュールをメインに話してもらった前編に続き、第一生命保険人事部採用グループの長屋晶子さんに詳しく聞きました。

内勤職の女性比率は7割

日経doors編集部(以下、――) 生命保険会社は、女性が多く活躍しているイメージです。(10)実際の社員の男女比はどれくらいですか?

長屋晶子さん(以下、長屋) 内勤職でいうと、男女比は3:7です。各地の拠点で生命保険を販売している営業員にも女性が多く、内勤職と営業職を合わせると女性は9割になります。

―― やっぱり女性が多いんですね。では、(11)取締役や管理職に占める女性の比率はいかがですか?

長屋 取締役は、第一生命では15人のうち1人が女性ですので、7%。ホールディングスですと16人のうち2人が女性なので、12.5%です。管理職は、内勤職と営業職を合わせると、ホールディングスと国内生保グループ合計で25.6%が女性です。

―― もう少しで政府が目標として掲げている「女性管理職比率が3割」に到達しますね。

長屋 そうですね。ただ、男女にかかわらず必ずしも管理職になることだけがゴールではないと思っていますので、一人ひとりが希望する働き方で、長く活躍できるような制度を整えています。

―― なるほど。では、(12)男女で昇進に差は感じますか?

長屋 それはまったくありませんね。

―― 社員の女性比率からいうと、管理職の女性が半分以上いてもいいのかなと思うんですが、そうではないですよね。それはなぜですか?

長屋 以前は、総合職が企画・立案や専門分野の業務を担当し、一般職が事務・サポートなどのルーティン業務を主に担当していましたが、2009年に職掌を統合し、基幹職はいずれも業務内容が同一となり、全社員が適材適所で活躍する人財として、転居を伴う異動があるグローバルコースと転居を伴う異動がないエリアコースとの2コースになりました。なので、2008年以前に入社の社員を含めると企画・立案や専門分野の経験がある社員は男性が多いので、現状では男性管理職が多いですが、職掌統合後の社員が管理職年次になってくると、女性管理職の数は今よりも増えるのではないかと思っています。

―― では、(13)社員の平均就業年数はどのくらいですか?

長屋 内勤職と営業職を合わせると、男性は19年9カ月、女性は11年3カ月です。全体の平均だと11年11カ月です

―― 長いですね! 男性でほぼ20年というのはこの連載で登場した企業のなかで、今のところ最長ですね。安定して働ける環境があるんですね。女性学生が気になるのは、女性特有のライフイベントに関する支援制度なのですが、(14)育児休業はとりやすいですか?

「女性管理職比率は25.6%。たくさんの女性が活躍しています」と話す第一生命保険人事部採用グループの長屋晶子さん
「女性管理職比率は25.6%。たくさんの女性が活躍しています」と話す第一生命保険人事部採用グループの長屋晶子さん