輸送サービスだけではなく、幅広い業務を担う鉄道会社。都市開発や地方創生に関心のある学生にも人気を集めていますが、男性が中心というイメージがあるのも現実です。気になる新卒採用のステップや入社後の働き方について、JR東日本人財戦略部の大沼芙実子さんに聞きました。

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事務職、技術職と幅広いフィールド

日経doors編集部(以下、――) JR東日本では運転士など他社にはない職種の働き方が気になりますよね。まず、(1)新卒採用の選考過程について教えていただけますか?

大沼芙実子さん(以下、大沼) 通常、入社前年の3月から会社説明会とウェブサイトでのエントリー受け付けを開始しています。それ以前は採用の説明会という形ではなく、JR東日本の業務を紹介するイベントや、社員と直接話ができるイベント「キャリアステーション」などを開催しています。

 3月から受け付けを開始するエントリーシートの提出とテストセンターでの適性検査受験をもって、エントリーが完了します。エントリーシートを通過した人には、6月から始まる面接に進んでもらい、複数回の面接を経て内々定に至ります。

JR東日本人財戦略部の大沼芙実子さん。「JR東日本には社員が活躍できるさまざまなフィールドがあります」
JR東日本人財戦略部の大沼芙実子さん。「JR東日本には社員が活躍できるさまざまなフィールドがあります」

―― なるほど。採用のコースはどう設定されているんですか?

大沼 総合職とエリア職の2つのコースがあります。いずれも文理不問ですが、その中でもさらに、電気や機械、建築、土木といった多様な仕事があります。エントリーの際に志望する仕事内容を第2希望までコースを選ぶことができます。

―― 総合職とエリア職は何が違うのでしょうか?

大沼 総合職は、海外事業も含めたJR東日本グループのすべてのビジネスフィールドでの仕事を前提として、将来はグループ全体のマネジメントに携わることも期待している職種です。エリア職は地域の支社ごとの採用ですので、基本的に働くエリアが限定されます。また、選考過程は、エリア職は通常の適性検査に加えて運転適性検査も受けてもらいます。