せっかく彼氏ができたのに、彼の仕事の都合で遠距離恋愛に……。「いつか結婚しよう」と言われたけれどゴールが見えずモヤモヤ……。そんなとき、状況を味方につけて結婚につなげるにはどうすればよいのでしょうか? 日経doorsの編集Iが、早稲田大学で「恋愛学」の講義を行う森川友義教授に解決策を聞きました。緻密なデータ分析から導き出された森川教授のアドバイス、必読です。
遠距離恋愛から結婚に至ったカップルは少数派
日経doors編集部(以下、――) Cさんは付き合い始めて1年半の彼氏と遠距離恋愛中です。「距離に試されて、二人は強くなる」という言葉もありますが、そもそも遠距離恋愛はうまくいくものなのでしょうか?
森川友義教授(以下、森川) 遠距離恋愛といえばDeNAトラベルが行ったアンケート調査(2017年8月実施、1147人が回答)が有名ですが、そのデータによると、遠距離恋愛から結婚まで至ったカップルはたった16%だそうです。
恋愛は五感を使って行うものなので、本来は相手を見て(視覚)、声を聞いて(聴覚)、手をつなぎ(触覚)、においを嗅いで(嗅覚)、キスをすること(味覚)で関係が深まっていきます。しかし遠距離恋愛の場合、電話で声を聞くケースが大半です。聴覚のみの状況で付き合い続けるのは難しい可能性があります。
また、コストの問題もあります。相手の家に行くのであれば交通費に移動時間と労力が負担になり、仕事の疲れを癒やすための休日なのに体はクタクタ。帰り際にはわびしい気持ちになってしまいます。
―― ということは、遠距離になったら別れるしかないのでしょうか?
森川 頻繁に会わなくても我慢できるカップルや、離れている期間が事前に決まっているカップルなら、うまくいくと思います。1年後に婚約するとか、2年後に転勤から戻ってくるとか。将来的な着地点が見えていない場合は難しいかもしれません。