彼がなかなかプロポーズをしてくれない。「結婚前の準備」だと思って同棲を始めたのに、なかなか進展しない……。そんなとき、相手の気持ちを動かして結婚に向かうためには、どうすればよいのでしょうか? 日経doorsの編集Iが、早稲田大学で「恋愛学」の講義を行う森川友義教授に解決策を聞きました。さまざまな研究結果をもとに恋愛を読み解く森川教授のアドバイス、必読です。

今回のお悩み
Q.付き合って4年目、同棲を始めて1年になる彼との結婚を目指しています。彼も結婚を意識していると言っているのですが、結婚資金をためる、海外に転勤するなど、彼が考える「結婚までにこえるべきハードル」が予想以上に高く、このまま婚期を逃してしまいそうです。それでも待ち続けるべきでしょうか?(24歳、メーカー、広報)
彼と同棲を始めてみたものの、結婚にはなかなかたどり着かない。一体どうすれば……(写真はイメージです)
彼と同棲を始めてみたものの、結婚にはなかなかたどり着かない。一体どうすれば……(写真はイメージです)

将来結婚したいなら同棲は避けた方が無難

日経doors編集部(以下、――) Dさんは付き合い始めて4年目の彼と同棲中です。しかも、Dさん本人も彼も結婚を意識しているとのこと。このままうまく進みそうに見えますが、森川教授はどう思いますか?

森川友義教授(以下、森川) 同棲については賛否両論ありますが、将来結婚したいと思うなら同棲は避けたほうがいいかもしれません。

―― でも、「結婚前に同棲して、相手がどんな生活を送っているのか見てみたほうがいい」という意見もありますよね?

森川 すでに婚約をしていたり、「◯カ月一緒に住んでみて決める」という条件があったりと、期限が決まっているのなら同棲もいいと思います。でも実際は、彼女だけが「結婚前のお試し」と考えているケースが多いんです。

 そもそも同棲は、男性のほうが得るものが大きいんですよ。同棲によって彼はDさんを独占でき、セックスもしやすい環境になる。場合によっては家事を分担してもらい、家賃も折半してもらえるかもしれない。天国のような状態が手に入るわけです。

 つまり、結婚しなければ得られない利益を享受できるのが、同棲なんです。結婚は勢いですることも往々にしてありますが、同棲をしているとその勢いがなくなってしまう。残念ながらDさんは、日々結婚から遠のいている状態です。厳しいことを言うようですが、まずはその事実を知っておいたほうがいいでしょう。