おいしいと思う要素を全部詰め込んだ

 レモン味とお酒のバランスにもこだわった。たくさんのレモンサワーを飲む中で、お酒の余韻がちゃんと残ることがレモンサワーのおいしさに欠かせないと気付いた。日常的に晩酌を楽しむ人を想定して、食事と一緒に毎日飲んでも飽きない味、そしてお酒好きも満足する飲み応えを実現するために試行錯誤を繰り返した。味の開発には、1年弱を要した。

 「味の参考にした実際の酒場があるんですか?とよく聞かれるんですが、モデルはないんです。いろいろな居酒屋を回って、おいしいと思う要素をピックアップして集めて、自分たちが一番おいしいと思うレモンサワーを作りました」

「味の開発には約1年の時間を要しました」
「味の開発には約1年の時間を要しました」

 永尾さんが、これまでリキュールの開発で培った経験や反省も味の開発に役立った。「お酒の中でも、リキュールはさらに狭いジャンルです。スーパーの缶チューハイ売り場に日常的に行く人はいても、リキュールが並ぶ棚にはあまり足を運びませんよね。閉じた世界で仕事をしていたので、リキュールは濃くて甘いものと考えていました。その思い込みを取り払って、瓶のリキュールでも、日常的に飲んでリピートしてもらえる味づくりを目指したんです