若手男性俳優5人が登場するCMでも話題になった衣料用液体洗剤「アタックZERO」発売11カ月で9000万本が売れ、トップブランドとしてシェアも押し上げている。開発を手がけた花王ファブリックケア事業部の山本理恵さんに、商品ができるまでについて話を聞いた。

(上)花王アタックZERO 老舗ブランド10年ぶりの大変革 ←今回はここ
(下)花王アタック イケメン俳優5人をCMに起用したワケ

今後30年の洗濯を見据えた商品開発をスタート

 アタックの誕生は、33年前の1987年。それまでは、洗剤の量が必要で大きな箱の製品が主流だった衣料用洗剤のジャンルで、濃縮の粉末タイプが開発された。従来品の4分の1の量で洗濯ができるコンパクト洗剤・アタックは、「スプーン1杯で驚きの白さに」のコピーとともに発売して、大ヒット。そして、2009年にはコンパクト液体洗剤「アタックNeo」が登場した。

 「すすぎ1回で、エコや時短を実現したのがアタックNeoです。アタックはこの30年あまり、時代に応じた新しいスタイルの提案をして皆さんの家事負担の軽減や、快適な生活をサポートしてきました。そしてこれからの洗濯の30年を見据えてスタートしたのが、アタックZEROの開発プロジェクトです」と山本さんは言う。

発売11カ月で9000万本が売れた/花王アタックZERO/花王ファブリックケア事業部/山本理恵さん<ヒットを生み出したワケ>1 ユーザーの悩みを解決する「究極のキレイ」を追求/2 普及する化学繊維の汚れもしっかり落とす新技術/3 100個以上の試作を重ねて生み出したワンハンドプッシュボトル/4 国内メーカー初、ドラム式専用タイプを開発