おかずのおいしさと肉と野菜のバランスを意識

 おにぎりの具材を決める基準となったのは、(1)ご飯に合うおかずであること、(2)冷凍食品だからこそできる具材、(3)肉と野菜のバランスがとれたもの、という3つ。もともと市場にない商品のため、分かりづらい創作メニューではなく、カレーや角煮、ギョーザといった定番のおかずを選んだ。味付けは、幼児や小学校低学年の子どもでも食べられるよう甘口に設定した。

 苦戦したのが、具材の試作だった。具材の粘度が低いと、おにぎりを手で持ったときにご飯から汁がにじみ出て崩れてしまう。染み出さない適度な粘度と、カレーとして違和感ない舌ざわり、そして肉と野菜のかみ応えを実現するために、2年弱を要したという。「味付けや粘度を決めるために試作を重ねました。5種類の具材の発売を目指していたので、当時の担当は多い日で1日に100種類ぐらい試食していました」と竹岡さん。

 今までにない商品の魅力を伝えるため、商品名とパッケージにも工夫を凝らした。ネーミングのアイデアは100以上。わかりやすさと、親しみやすさから、「おにぎり丸」を採用。1食分ずつ切り離すことができる剥離式のパッケージにもこだわった。「冷凍食品はピロー包装が主流ですが、斬新さを伝えるためにも、冷凍食品にはないパッケージの形状にしました。中身の形状もわかりやすいですし、1個ずつの包装なのでフレッシュな状態で使えます」

1食分ずつ切り離すことができる剥離式のパッケージにもこだわった。「冷凍食品はピロー包装が主流ですが、斬新さを伝えるためにも、冷凍食品にはないパッケージの形状にしました」
1食分ずつ切り離すことができる剥離式のパッケージにもこだわった。「冷凍食品はピロー包装が主流ですが、斬新さを伝えるためにも、冷凍食品にはないパッケージの形状にしました」
1食分ずつ切り離すことができる剥離式のパッケージにもこだわった。「冷凍食品はピロー包装が主流ですが、斬新さを伝えるためにも、冷凍食品にはないパッケージの形状にしました」