話題のスイーツはくまなくチェック

 スイーツの担当は、東條さんを含めて3人。すべて女性のメンバーだ。普段からおいしいスイーツにアンテナを張り、話題になっている店や人気の商品があればすぐにチェックする。「いつもメンバーで情報交換をしていて、『これ、おいしいから新商品にどうかな?』という何気ない会話から開発がスタートすることが多いですね」。自由な発想で可能性を探りつつも、コンビニエンスストアの商品としてヒットするかという視点は欠かせないという。「コンビニの客層は広いですから、ターゲットが狭くないこと、さまざまな商品が並ぶ店頭でお客さんの目を引く特徴をうまく見せられるかということは常に意識しています

「今までにないチーズケーキで差別化につながると思いました」と話すローソンの中食商品本部シニアマーチャンダイザーの東條仁美さん
「今までにないチーズケーキで差別化につながると思いました」と話すローソンの中食商品本部シニアマーチャンダイザーの東條仁美さん

 世の中にインパクトを与えるチーズケーキの切り口を探していた東條さんは、当時、行列ができる専門店で話題になっていたバスク風チーズケーキと出合う。バスク風チーズケーキとは、ヨーロッパのバスク地方発祥のチーズケーキを日本向けにアレンジしたもの。表面をこんがり焼いているのに中はしっとりなめらか、濃厚な味が特徴だ。今までにないこのチーズケーキを、コンビニで手軽に買ってもらいたいという発想が、開発のスタートだった

チーズケーキの中でも目を引く「新しさ」に注目