ローソンの「バスチー」　3日で100万個販売の舞台裏

「Uchi Cafe」ブランドで人気のローソンのコンビニスイーツ。中でも、2019年3月に発売されたBASCHEE（バスチー）は、同社の人気定番商品「プレミアムロールケーキ」を超える勢いで大ヒットした。バスク風チーズケーキというジャンルに着目、そのおいしさを再現して全国に届けることができたのは、なぜなのか。バスチーを開発したローソンの中食商品本部シニアマーチャンダイザーの東條仁美さんに、バスチー誕生までのストーリーを聞いた。

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（下）過去最大の量産体制でも品薄に　新スイーツ「バスチー」定番化のワケ

新しいチーズケーキに着目

　忙しく働く会社員、ファミリー、シニアまで、幅広い世代が日常的に楽しんでいるコンビニスイーツ。専門店顔負けのクオリティーと、手軽に買える価格やサイズで人気だ。2019年3月にローソンに登場した新商品は、コンビニスイーツ好きをあっと驚かせた。表面の焦がしカラメルの香ばしさと、内側のしっとりなめらかで濃厚な口当たりを楽しめる新しいチーズケーキ。ベイクドでもなくレアチーズでもない、これまでにない食感とおいしさで大ヒットした「バスチー」だ。

　開発を担当したローソンの東條仁美さんは、からあげクンなどのレジ周りの総菜や寿司の担当を経て、2018年9月にスイーツのチームに移った。ローソンのスイーツの当時の課題は、世の中でマーケットが大きいチーズケーキの人気商品がないこと。「チーズケーキは世代や性別にかかわらず人気のあるスイーツですが、定番だからこそ、他社と差別化したり、特徴を出したりするのが難しいジャンルでした。でも、まだまだポテンシャルがあると感じていました」と東條さんは振り返る。