こんにちは、佐佐木由美子です。女性がキャリアをデザインしようとするとき、結婚や出産、育児といったライフイベントのことを考えるのは、自然なことかもしれません。中には、「パートナー次第で住む場所も選べないから、相手が決まったら考える」という話を聞いたことがあります。パートナーが決まらない限り、自分のキャリアも決められない……というのは、まるで雲をつかむような話ではないでしょうか。そんな他者に依存した生き方ではなく、自分主体のキャリアや生き方を考えてみましょう。

いつもフルパワーで働く必要はない

 私たちは、何のために働くのでしょうか?

 人に喜ばれたい、やりがいがある、お金のため……。理由は、人それぞれでいいと思います。ただ、人が生きていくためには、多少の経済力は必要になります。その源泉は、パートナーがいようがいまいが、自分自身で生み出す。そうした覚悟を強く持つことで、キャリアに対する意識も変わってくるのではないでしょうか。

 いつもフルパワーである必要はありません。自分ひとりだけで生きているわけではありませんから、家族のために優先的に時間を使う時期もあるでしょうし、学びや旅など自分自身を充電させるために時間を使いたいときもあるでしょう。予期せず病気になり、体を休める時間が必要になることもあるかもしれません。

 予定通りにいかないのが、人生です。ただ、困ったときに「こういう方法がある」「こんなこともできる」といった知恵があると、突然の出来事に対してうまく対処できるのではないかと思います。

 これから結婚・出産というライフイベントを迎えるかもしれないあなたに、知っておいてもらいたいことがあります。それは、育児休業にまつわる支援制度。せっかく築き上げたキャリアを、断絶せずにつなげていくという道も、ぜひ選択肢として持っておいてください。

せっかく築いたキャリアを途切れさせないで
せっかく築いたキャリアを途切れさせないで