ビジネスシーンで今すぐ役立つノウハウをお届けする「日経doorsアカデミー」。今月から、魚住りえさんによる「話し方」編がスタートです。第1回は、コロナ禍で急速に広まったオンラインでのコミュニケーションで気を付けるべきことを教えてもらいます。

日本には「話し方」訓練が足りない

 こんにちは、元日本テレビアナウンサーの魚住りえです。現在はフリーアナウンサーとして、ナレーションやラジオのパーソナリティーなどの仕事をしています。そしてもう1つ、「ボイス・スピーチデザイナー」という肩書でも活動しています。読者の皆さんには聞き慣れない職業かもしれませんが、仕事内容はその名の通り。自分の声や話し方に自信が持てないビジネスパーソン、経営者などに向けて、アナウンサーとしてのキャリア約30年間で培った独自のメソッドに基づくトレーニングを提供しています。

 そんな私も、もともとは「話すこと」に苦手意識がありました。

 欧米では子どものころから、自分の意見をはっきりと伝えるよう求められる機会が多いですよね。一方、日本で生活していると、教育現場も少しずつ変わってきてはいると思いますが、やはり「先生の授業をきちんと聞く」「周囲をよく見て、協調する」といったことの方が重視されがちです。もちろん、それらも大切なことですが、自分を表現することに慣れていないというのは、多くの人に共通する悩みだと感じます。私が実施する研修の受講生などを見ていると、年齢も関係ないようです。

 本格的な講義は第2回から行っていきますが、今回はコロナ禍で急速に浸透し、戸惑っている人も多い「オンラインビデオ通話」や「オンライン会議」での話し方のコツを紹介します。ちょっとしたポイントを意識するだけで、コミュニケーションがスムーズになるはずです。

気を付けたいNGポイントと処方箋は、次ページ以降で解説!
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