テレワークを本格的に実践する企業が増える中、従来の「メール」に替わるコミュニケーションツールとして注目される「ビジネスチャット」。この連載では、多くの企業にテレワーク導入支援をしてきたクロスリバー代表の越川慎司さんに、ビジネスチャットの機能を最大限に有効活用するためのポイントを教えてもらいます。第1回のテーマは、意外と認識されていないその基本機能。そもそも、メールと何が違うのでしょうか?

 コロナ禍でテレワークに初挑戦した人も多いのではないでしょうか。物理的に離れた同僚たちと仕事をすることに不安を感じ、これまでと違う働き方によって疲れてしまう。「コロナ疲れ」といわれるほどテレワークでもストレスがたまるのです。

 この疲れやストレスの原因は何でしょうか。私はこれまで600社以上にテレワークの導入支援をしてきましたが、その原因の一つが「孤立化」ということが分かりました。職場にいる時は、同僚たちと和気あいあいとした会話をしたり、他人の表情を見たりすることで一体感を持って仕事していました。テレワークでは、そういった接点がなく、ただ黙々とパソコンに向かって仕事をしていると、あっという間に日が暮れて……。こう感じるのは、人との接点がないために、達成感を得にくく承認欲求も刺激されないからです。