「冷静にならなければ」と思いつつも、ついイライラしてしまうことはありませんか? 仕事では何とか怒りを抑えられても、「気心の知れた身近な人に八つ当たりしてしまう」という人もいるはず。しかし、イライラするたびに落ち込み、周囲との関係がこじれてしまうのは非生産的。そこでこの機会に学びたいのが「アンガーマネジメント」。コミュニケーションのプロで、日本アンガーマネジメント協会理事の戸田久実さんが、怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニング講座を開講します。

日経doorsアカデミー もう怒りで後悔しない アンガーマネジメント

慣れないテレワークやコロナ禍でストレスがたまり、「怒りっぽくなった自分をどう扱えばいいのか……」と悩む人は多いのではないでしょうか。連載第1回では、「アンガーマネジメント」の基礎として、怒りの性質や特徴について学んでいきます。

「怒り」の感情自体は悪いものではない

 日経doors読者の皆さん、こんにちは。「伝わるコミュニケーション」をテーマに、民間企業や官公庁で研修・講演を行っている戸田久実です。

 コロナ禍の影響で、現在は主にオンラインでの研修を手掛けていますが、受講者からは「テレワークで働く環境が整わず、組織への不満が募っている」「家だと家族がいて仕事に集中できず、イライラする」といった声をよく聞きます。

仕事やプライベートで感じる怒りに、どう対処する?
仕事やプライベートで感じる怒りに、どう対処する?

 こうした「怒り」の感情に対して、皆さんはどう対処していますか? 「怒るのは恥ずかしいことだ」と思って感情を抑え込んでしまったり、逆に誰かにぶつけてしまったりして、怒ったことを後悔している人もいるかもしれません。

 このように、一般的にはネガティブな印象のある「怒り」ですが、そもそも感情自体によい・悪いという区別はありません。「喜怒哀楽」という言葉があるように、「怒り」も人間が生きていく上では必要な感情の1つです。

 ですから、「怒り」を感じることは決して悪いことではありません。ただ、怒りは他の感情と比べると強いエネルギーを持っているので、振り回されてしまうことが多いのです。

 大切なのは、「怒り」で後悔しないこと。「怒る必要があること」と「怒らなくていいこと」を見極め、怒る必要があるときには、適切な表現ができるようになることです。「怒り」に振り回されない人になるためにも、まずは「怒り」の特徴や性質を知ることから始めていきましょう。

次のページからは、怒りの特徴や性質を詳しく解説
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