日経doorsアカデミー もう怒りで後悔しない アンガーマネジメント
-
1怒りに振り回されない人になる! アンガーマネジメント
-
2自分の怒りのツボが分かる! 「アンガーログ」の書き方
-
3怒りのピーク「6秒」にすぐ効く! 5つのテクニック
-
4過去にとらわれてない? 「思い出し怒り」への対処法
-
5感情的にならずに気持ちを伝えられる 適切な怒り方
-
6怒りやストレスを「見える化」して整理する方法とは←今回はココ
アンガーマネジメントとは、「怒りとうまく付き合うための心理トレーニング」のこと。これまでの5回では、怒りの原因や特徴の解説をはじめ、イライラへの具体的な対処法や、怒りの適切な伝え方などを紹介してきました。最終回となる今回は、怒りやストレスを感じている状況を「見える化」して整理するフレームワークを紹介しながら、自分ではコントロールできないことへの対処法について解説します。
「自分の力でコントロールできないこと」へはどう対処する?
日経doors読者の皆さん、こんにちは。「伝わるコミュニケーション」をテーマに、民間企業や官公庁で研修や講演を行っている戸田久実です。
世の中には、自分の力だけではどうしようもないことがありますよね。例えば、天気について考えてみてください。「天気予報がはずれて突然雨が降ってきた」「せっかくの休日に大雪が降って出かけられない」といったことがあると、予定が狂ってイライラしてしまう人もいるのではないでしょうか。
しかし、天気は自分の力ではコントロールできないことが分かっているので、その現実を受け入れて、コンビニで傘を買ったり、家で楽しむ休日プランに変更したりして、気持ちと行動を切り替えるはずです。
一方、仕事で不本意な異動の辞令を受けたり、上司の指示がコロコロと変わることにイライラしたり、ストレスを感じたりしている場合はどうでしょうか? 一度出た辞令を覆すことや、上司の行動を変えることは、自分の力ではできないことが多いはずです。しかし、仕事や人間関係に関しては、「変えられるはず」「何とかなるのではないか」と思い込んだり、「どうしてこうなの!」と思い続けたりして、怒りやストレスを大きくしてしまうケースがあります。
怒りやストレスを大きくしないためには、まず、その問題が自分でコントロールできることなのかどうかを見極め、怒りやストレスを感じていることを整理することが大切です。そのためのフレームワークを、次のページから紹介していきます。