今年1月、32歳の時にエン・ジャパン初となる女性事業部長に就任した石井三香子さん。このポジションは、立候補制によるものだったそう。当初は、「手を挙げるつもりはなかった」という石井さんがチャレンジした理由とは? さらに、「同期の中でビリ」の営業成績でコンプレックスを抱いていた入社当初から、一躍トップ営業へと結果を出せた転機について話を聞きました。

 エン・ジャパン 最年少・女性初事業部長に挑戦した理由 ←今回はここ
 スキル不足、部下の退職…32歳リーダー失敗からの学び

 想定外の出来事や偶然のきっかけをチャンスと捉えて一歩を踏み出すか、そのまま通り過ぎるのか。ちょっとした行動の違いがキャリアの分岐点になることがあります。これは、エン・ジャパンでもよく登場する「計画的偶発性理論」の考え方で、実は、私が32歳で3つの求人サイトを運営する「人財プラットフォーム事業部」の事業部長に立候補したのは、まさしくこの考えに導かれたからです。

 今年1月に約100人の営業組織を束ねる事業部長として、新たなスタートを切りました。今回行われた社内公募は、誰でも手を挙げられるオープンな機会だったのですが、実をいうと、募集当初は全く興味がありませんでした。本来、自分から率先して前に出るタイプではないので、公募を見ても「ああ、大変なポジションだよね……」と一歩引いた感じで、自分事として考えていなかったんです。

 そんな私が、なぜ立候補しようと思ったのか。理由は2つあります。

社内公募のチャンスに手を挙げ、エン・ジャパン初の女性事業部長となった石井三香子さん
社内公募のチャンスに手を挙げ、エン・ジャパン初の女性事業部長となった石井三香子さん