「キャリアの8割は予期しない、偶然の出来事によって形成される」というスタンフォード大学・クランボルツ教授のキャリア理論を紹介するキャリアコンサルタントの臼井淑子さん。長い社会人人生において大なり小なり、ピンチに見舞われることもあるでしょう。偶然をチャンスに変える人の行動と考え方、20代・30代リーダーに多い悩みの対処法について臼井さんの実体験も交えて話を聞きました。

上 令和のリーダー 9つのタイプ別アプローチでチーム力強化
中 幸せなキャリアをつかむ5つの行動パターン 臼井淑子 ←今回はここ
下 7つのリーダーシップ 場面に応じた使い分けアドバイス

強みを発揮することでチャンスは広がる

 幸せなキャリアをつかむためには「自分の強みを知り、発揮していくことが一番大事」という臼井さん。

◆自分の特徴・モチベーションの源を知るには……
令和のリーダー 9つのタイプ別アプローチでチーム力強化

 「自分の強みを発揮することは誰にとっても大きな喜びであり、かつ成果にもつながりやすい。それにもかかわらず、自分の強みを知らない人は意外と多いんです。例えば、計画を立てて正確に仕事を処理するのが得意な人であれば、進捗管理や顧客リスト作成などの仕事を積極的に引き受けてみては。すると『正確さを要する仕事はAさん』というように周りも認めてくれるようになり、チャンスが広がっていきます。日ごろの実績の積み重ねが自分の居場所をつくり、自己ブランディングになるのです」

 「もし自分一人では分かりにくければ、上司にフィードバックしてもらうのも手。過去の成功体験を振り返って、自分にどういう良さがあるから成功したのか、何がポイントになっていたかを分析するといいでしょう。『ストレングスファインダー®』のようなオンラインの才能診断ツールもありますよ」

 次のページからは、偶然をチャンスにできる5つの行動習慣と、20代・30代リーダーに多い悩みの対処法について、掘り下げて聞いていきます。