機転の利いたトークと親しみやすいキャラクターで、バラエティー番組を中心に幅広く活躍する近藤春菜さん。「もともとの性格はネガティブで人見知り」と語る春菜さんは、「周りに気を使い過ぎて、自分の意見を言えない」ことも多いそう。自身の経験から、萎縮しがちな後輩への接し方や、個性を強みに変えるチームづくりについて聞きました。

きょう、春菜さんと考えるのは、
「職場で萎縮してしまう……強いチームづくりのポイント」

(読者の「あるある」)
◆空気を読み過ぎて、率直な意見を言うことができない
◆気弱で忖度(そんたく)しがちな自分にストレスがたまる
◆主張の強いメンバーが多く、職場での自分の立ち位置に迷う

 私も周りからよく、「気を使い過ぎて、自分の意見を全然言えていないよね」と言われますね。本来はその場の空気を読んで「言いたいことが言えない」タイプです。

 言えずにモヤモヤを抱えていると、友達が気づいて、私の代わりに言ってくれたり、アドバイスをしてくれたりします(『大人の友達づくりで大切にしている3つのこと』)。ありがたいですね。

 私はどちらかというと、先輩や上司よりも後輩に気を使ってしまうんです。先輩を敬いながら自然体で接しているとフラットな関係性を築けることが多いのですが、後輩に対しては「今、楽しんでいるかどうか」が気になってしまう。先輩には言えないこともあるだろうし、これ以上は踏み込まないほうがいいかなとか、距離感に迷うときがあります。

人間関係は逆の立場でも考える

 自分の経験と照らし合わせて想像するしかないのですが、「先輩にこうされたら気を使う」とか「こうしてくれたら後輩として過ごしやすい」ということを逆の立場から考えて接するといい距離感がつくれることが多いですね。

 私自身、周りが手を差し伸べてくれることでたくさん助けられてきたので、言いづらい状況を察して自分から声をかけたり、明るく話しやすい雰囲気をつくったりすることは心掛けています。

 キャリアが浅い後輩の立場で考えると、新しい環境は怖いことだらけ。「先輩に声をかけづらい」「前に出ないほうがいい?」と場の空気を読みながら、手探りで進んでいるような状況だと思います。全体像が分からないことで、不安が大きくなるのも分かります。

 でも実は、後輩自身も、「人見知りだから」「初めてだから」という殻に閉じこもって、甘えている可能性もあると思います。先輩だって、初対面の人と話し、育てるのは気を使うもの。だから、新しい場所では「キャラ変」しちゃうくらいスイッチを切り替えて、自分から周囲に明るく話しかけてみてもいいと思います。

「私も学生時代は初対面のクラスメートと2~3カ月は話しかけられないくらいシャイな人間でした。変わろうと思ったのは20代の頃、ハリセンボンの相方・はるか(箕輪はるかさん)との出会いがきっかけ。はるかはより一層人見知りだったんです(笑)」
「私も学生時代は初対面のクラスメートと2~3カ月は話しかけられないくらいシャイな人間でした。変わろうと思ったのは20代の頃、ハリセンボンの相方・はるか(箕輪はるかさん)との出会いがきっかけ。はるかはより一層人見知りだったんです(笑)」