「自分らしいキャリアをつくる方法が分からない」「数年後の自分の姿が思い描けない」という不安を抱えている人は少なくありません。「ビジョンは大事」という風潮もある中、「将来のキャリアビジョンはないんです」と、近藤春菜さん。お笑いコンビ・ハリセンボン結成から18年、芸能界の第一線を走り続けてきた春菜さんに、自分軸のキャリアのつくり方を聞きました。

きょう、春菜さんと考えるのは、
「自分軸のキャリアのつくり方」

(読者の「あるある」)
◆「自分らしいキャリア」って何なのか、よく分からない
◆ ビジョンがないまま人生が過ぎていくことが不安
◆ キャリアも結婚も不確定要素が多くて、将来像が見えづらい

 「何歳までにこの目標を実現する」「いずれは起業して……」などと周りが夢に向かって進んでいる姿を見ると、「自分はこのままでいいの?」と内心焦りますよね。

 夢やビジョンを持つことでやるべきことが明確になるし、仕事のモチベーションアップにつながるならいいことだと思います。でも私自身、実はキャリアでかなえたい夢や、人生を懸けて成し遂げたいビジョンというものがありません。

 前回「極度な人見知りの相方・はるかと私の役割分担」でお話ししたように、「ハリセンボン」は、はるかと私の2人で1つのコンビ。お互いソロでの活動もしながら長く続けてこられたのは、戦略的なキャリアビジョンがあったわけではなく、相方へのリスペクトやその時々の出会い、興味を大切にしながら、目の前にあることに集中して取り組んできたからです。

 「将来のキャリアを見据えたチャレンジは?」と聞かれることがありますが、正直なところあまり先のことは考えられないんですよね。出会ったもので面白いものに取り組む、身近にいる大切な人の夢を一緒に1つひとつかなえていく――。そういうキャリアの歩み方があってもいいんじゃないかなと思っています。

「実は、ハリセンボンの名前で活動するよりも、他の人とユニットを組んで芸をするときのほうが楽しいと思うときがあります。なぜなら、ハリセンボンのときはコンビを続けていく責任があるから。ハリセンボンとして滑ったら、名前に付きまとってしまう緊張感があります(笑)」
「実は、ハリセンボンの名前で活動するよりも、他の人とユニットを組んで芸をするときのほうが楽しいと思うときがあります。なぜなら、ハリセンボンのときはコンビを続けていく責任があるから。ハリセンボンとして滑ったら、名前に付きまとってしまう緊張感があります(笑)」