「友達が少ない」「周りの人とライフステージを比べてしまう」「職場に、好きになれない人がいる」……、さまざまな人間関係にまつわる悩みを、俳優のサヘル・ローズさんに聞く本連載。数々の苦しい状況を経験してきたサヘルさんだからこそ語ることのできる、優しい言葉が詰まっています。読み終えたら、もっと自分を大切にしたくなるはず。どうぞじっくり耳を傾けてみてください。

たまたま波長が合わなかっただけ

24歳・女性
職場に、苦手……というか嫌いな人がいるんです。この先、どう接していけばいいでしょうか?
「波長が合わない人を無理に好きにならなくていいんです」
「波長が合わない人を無理に好きにならなくていいんです」

 人間だから、「嫌い」ってどうしてもありますよ。この世界に、自分と波長が合わない人は必ずいると思うし、だから「嫌い」というのは自然な感情。でも私は、どちらかというと「嫌い」ではなく「私とは合わない人」と考えるようにしています。

 以前、母にこう言われたんです。「その人は『あなたと合わない』というだけで、きっとその人と合う人もいるよね。自分だけの視点で『あなたは嫌い。だからこの人は良くない人』と判断してしまうのは、答えを急ぎ過ぎじゃないかしら?」って。

 と同時に、「合わないなら離れればいいだけじゃない」とも言われて、たしかにそうだなぁと思いました。ただ、離れる前にやりたいことがあって……。