「自分の熱意を傾けられる仕事を、ライフスタイルに合った働き方で実現したい」。年齢を重ねるにつれて誰もが感じる仕事への希望を転職で実現した新倉未来さん(35歳)。現在は保育・介護事業を手掛けるglobal bridge HOLDINGS(グローバルブリッヂ・ホールディングズ)で広報・PRとして働いています。1度目の転職でミスマッチだった経験を教訓とし、30代で異業種&異職種転職を実現した裏には、どのようなアクションがあったのしょうか?
エンターテインメント業界で、10年以上営業を経験
大学卒業後、好きだったアーティストに関わりたいとの思いからエンターテインメント業界に進んだ新倉さん。広告営業部に配属され、コンサートなどのチケット会員の顧客維持率を高めるさまざまな施策の営業を担当しました。穏やかな笑顔と、質問の意図をすぐにくんで的確な答えを返す頭の回転の速さからは、営業として約11年、最前線で活躍する中で培われた力が感じられます。
「新卒で入社してすぐ営業に配属され、コンビニのレジ画面に表示させる広告や、フリーペーパーに掲載する広告などを販売していました。大げさではなく、当時は朝から晩まで働きづめでしたね。始業前に来て終電前に退社するという、激務の日々を送っていました」
ハードワークをものともせず、営業成績もあげていた新倉さんでしたが、評価は男性の同僚に比べるとなかなか上がらず、自らのポジションには成績があまり反映されなかったと言います。それでも、クライアントのニーズに応えたいと、目の前の仕事に真摯に取り組み続けました。
そんな新倉さんの頭に、初めて「転職」のワードがよぎったのは27歳のとき。
「営業以外の仕事もやってみたいと思って、転職エージェントや求人メディアを通じていくつか応募したのですが、あまりピンとくるものがなく……。イベント会社のマーケティング職で内定をいただいたものの、結局転職には至らなかったんです。仕事は忙しくてきついときもありましたが、先輩や同僚に恵まれていて働きやすかったこともあって、このときは会社に残る決断をしました」
しかし、11年目に入ったころ、新倉さんは自分の体力が落ちていることを実感するようになります。