<河野さんの転職アクション>
・趣味で書きためていたイラストでポートフォリオを作る
・必須のデザインソフトの基本操作を習得する
・自分のイラストテイストに合う雑誌を探し、採用欄をチェックし、応募する

 「イラストを描きつつデザインも学べる環境で働きたいと思っていたところ、業務委託契約を集英社と結ぶことができたんです。フリーランスですし、副業もでき、これなら時間を比較的自由にやりくりできます。ただ、数種類のデザインソフトの経験が必須だったので、仕事がスタートする前に必死で学びました。働きだしてからは先輩のデザイナーさんに教えていただいて、少しずつ業務に慣れていきましたね」

下積み期間を経て作品が評価され、イラストの仕事も増えるように

河野さんがグランプリを受賞したアニメーション作品。キュートで温かい作風が目を引く
河野さんがグランプリを受賞したアニメーション作品。キュートで温かい作風が目を引く

 集英社で働き始めた河野さんは、商品や人物の写真をレイアウトに合わせてひたすら切り抜くなどの下積み業務を経て、少しずつ仕事の幅を広げていきました。そんな中、「第2回 勝手に広告コンテスト」に出品したアニメーション作品がグランプリを受賞。大手アパレルブランドが提供するノベルティーカレンダーのイラスト・デザインの仕事も決まり、徐々にイラストの仕事が増えていきました。

 この頃知り合ったのが、花やフラワーアレンジメントの販売を行うhanane代表・石動力氏です。

「ポスターなどのデザインを請け負ううちに、代表の花に対する愛を感じて、共感が深まっていきました。そして1年ほどたったとき、デザインと広報の両面からサービスを伸ばしていってほしいというオファーを受けたんです。デザインはもちろん、広報PRは伝え方や人との関係性をデザインする仕事という意味でデザイナーに通じるものがあり、いずれもゼロからできるという自由度の高さに好奇心が刺激されて再び転職することを決めました」