社長の熱意に引かれて入社を決めたというhanane。花の販売の他、花会というイベントも大人気!
社長の熱意に引かれて入社を決めたというhanane。花の販売の他、花会というイベントも大人気!

 2019年4月の入社時、同社の社員は河野さんただ一人。デザインと広報だけでなく、ブランディングからマーケティング、SEO対策まで、すべてに網羅的に取り組む必要がありました。一つひとつ、代表と話し合いながらやるべきこと・進むべき方向を見極めていくという手探りの作業の中で、会社が目指す方向性を自分事として捉えられるようになったといいます。

 「さまざまな企業とのコラボレーションやイベントの企画から、ランチタイムにhananeの店頭で提供するコーヒーカップのデザインやチラシ、ポスター、ショップカードのデザインまで、すべてに裁量権が与えられている今、『何を、誰に、どう伝えたらhananeの思いが伝わるか』をゼロから考えてデザインしていく過程はとてもやりがいがあります。新卒時から、常に今が一番楽しいと思って仕事に取り組んできましたが、今も同じですね。まだまだやりたいことの半分もできていなくて、自分のスキル不足に納得がいかない日々ですが、チャレンジさせてもらえる環境にとても感謝しています。スキルが足りないということは、まだまだ伸びしろがあるということ。会社の発展とともに自分も成長していけたらいいと思っています」

やりたいことに素直に行動できるのは20代の特権

河野さんからは、好きを仕事にする方法、常に自分を高めていく姿勢を学びたい
河野さんからは、好きを仕事にする方法、常に自分を高めていく姿勢を学びたい

 河野さんは、華やかな職業であるCAから「本当にやりたいこと」へとかじを切った20代前半を振り返って、「自分に本当に合うのがどの道なのか、失敗を恐れず追求できるのが20代の特権」と話します。20代なら経験が浅くてもポテンシャルを重視して採用してくれる企業が多く、「持っている武器で戦う」転職活動ではなく「持ちたい武器があるところに身を置く」転職活動が可能だからといいます。

 「まずは飛び込んでみる勇気と、必ず何とかするという前向きで強い気持ちさえあれば、どこで働いても将来の糧になるのではないでしょうか。実は、恥ずかしながら大学時代の私は、ネームバリューを気にして会社選びをしていました。今では、自分のバリューをどれだけ高められる会社であるかということが何より重要だと思っています。今、転職するかどうかで悩んでいる方は、自分が心から楽しいと思えることに立ち戻って、自分のやりたいことや身に付けたいスキル、実現したいことなどを軸にこれからのキャリアを考えてみてください。新しい道が見つかることを願って、心から応援しています」

取材・文/藤巻 史 写真/花井智子 構成/鳥居 史