勇気と決断力、実行力が求められる転職活動。「やりがいや待遇アップを求めて転職を考えてはみたものの、なかなか行動に移せない」という人は少なくありません。キャリアのターニングポイントに立つ日経doors世代は、転職についてどのように考え、どんな本音を抱いているのでしょうか。気になる実情を知るべく、doors読者にアンケートを行いました。

平均年齢は32歳、IT系や教育・学習関連に従事

 今回、アンケートに回答してくれた日経doors読者は33人、平均年齢は32歳。33人のうち25人が首都圏在住、次いで大阪府、福島県、愛知県、京都府、兵庫県、愛媛県、福岡県となっています。

 現在勤務している会社の業種は、情報通信・IT、小売り、教育・学習支援が半数を占め、残り半数は製造、専門コンサルティング、医療福祉関連、建設、生活関連サービスなど多岐にわたりました。市場規模の拡大が続く情報通信・IT業界、少子化の影響で子ども一人あたりにかける費用が増加したことで堅調な伸びを見せる教育・学習支援業界などに就業している読者が多いことが分かります。

 職種については、事務・管理、サービス・販売・外食が全体の約半数。以下、営業、企画・マーケティング、化学・食品・医薬品技術職、Web・インターネット・ゲーム、エンジニアなどで、事務系から営業、技術職までさまざまです。

転職回数は「1~2回」が多数

 「転職経験回数」を聞いたところ、転職経験者は25人で、回数は「1回」が10人、「2回」が9人と多数を占めました。2回以上の転職経験者も3回が2人、4回が4人いる一方、「転職経験がない」と答えた人も8人にのぼります。

 転職経験が1回以上ある人に聞いた「転職したいと思った理由」では、「給与」「スキルアップ」「やりがい」「ワークライフバランス」の4つが目立ちました。次に多いのが「仕事の裁量」や「人間関係」「社風」、続いて「会社の業績」「福利厚生」「家庭の事情」「健康面」などです。自身のキャリアプランを実現するために転職する人が大半ですが、なかには人間関係や社風など、コミュニケーションや雰囲気の面で「合わない」と感じて転職している人も多いようです。

転職したい理由を「給与」とした人が一番多い
転職したい理由を「給与」とした人が一番多い

 厚生労働省の雇用動向調査によれば、人材不足から賃金を上げて求職者にアピールする企業が増え、転職に伴って賃金が割り増しとなる人の割合は増加傾向にあります。年齢別の賃金変動では、20~30代が最も賃金が増加した割合が高く、給与を重視して転職する日経doors読者の傾向はこうしたトレンドを裏付けるものだといえるでしょう。

 また、転職後の満足度を問う質問に対しては、「とても満足」「どちらかというと満足」「普通」と答えた人をあわせて23人と、転職したことにおおむね満足している人が多いことが分かりました。