「いつか子どもが欲しい」と考えている方は、妊娠・出産にまつわる疑問も多いのではないでしょうか。お金、地域のサポート、子育て、企業の制度……etc。この連載では、「働く」ことと「産む」ことに関わる「知って安心!」な情報を、専門家のアドバイスをもとにご紹介します。
日経doorsアカデミー 知って安心!「働く×産む」のお金と制度
日経doorsアカデミー 知って安心!「働く×産む」のお金と制度
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12子どもの預け先、種類と費用は? 幼保無償化もおさらい
お金がかかるというイメージを持つ人も多い不妊治療。毎日を忙しく働く女性の中には、いつか治療が必要になってから調べようと、不妊治療の内容や費用について詳しく知らない人もいるのではないでしょうか。将来の妊娠・出産に備えて、今のうちに不妊治療の進め方、かかるお金を知っておくことが大切です。今回は、生殖医療について詳しいヘルスアンドライツ代表の吉川雄司さんに、不妊治療のステップ、費用、使える助成制度について詳しく聞きました。
排卵日2日前~当日までの3日間が『妊娠しやすい』時期
前回では、不妊治療にかかるお金の目安についてご紹介しました。そこで、今回は「不妊かも?」と思ったらどのように不妊治療をどう進めればいいか、使える助成制度についてお伝えします。
「最初のステップは、『タイミングを計って性交渉する』ということにチャレンジしてください。基礎体温の計測と排卵検査薬で排卵日を見極めます。排卵した後に基礎体温が上がるので、排卵日が分かります。ですから、毎日基礎体温をつけて、翌月の排卵日を予測することで、妊娠しやすいタイミングを知ることができます。排卵検査薬とは自宅でできる尿検査キットのようなもので、排卵の前に放出されるホルモンを検知して排卵のタイミングを予測する方法です。陽性反応が出てから40時間以内に排卵が起こるといわれているので、反応が出たその晩から性交渉すると妊娠率は高まります。実は精子は膣(ちつ)の中で3~5日生き残れるので、排卵日2日前~当日までの3日間が『妊娠しやすい』時期になります」
タイミングを計った性交渉でも妊娠に至らなかった場合、どんな段階で次のステップに進めばよいのでしょうか。