どこで働くか、誰と過ごすか、どんな人生を歩むのか――。選択肢を自由に選べる時代だからこそ、時に悩んで立ち止まってしまうことも。本連載では、ミレニアル世代の起業家・中山紗彩さんが、同世代の女性たちが抱えるさまざまな悩みに答えます。今回の相談は、結婚や出産などのライフイベントのタイミングの見極め方。紗彩さんが本音で語ります。

Q:女性の働き方が変化している中で、ライフイベント(結婚や出産など)に合わせて、キャリアを中断してもいいのか、どれくらい中断していいのか悩みます。何かアドバイスが欲しいです!(30代前半、正社員、サービス業、経理・総務・秘書・受付など)

紗彩 幸せの定義は人それぞれ。ライフイベントも「1番自分らしい選択肢はどれか」という基準で決めるのがいいと思うんです。

 そこに正解なんて決して存在しなくて、子育てをしながら働き続けてもいいし、仕事を少し休んで子育てに専念してもいい。もしどんな選択肢を選んだらいいか決められないなら、実際に結婚・出産を終えた経験のある先輩の意見を聞いたりして幅広い選択肢を知ったうえで、その中で一番しっくりくる自分のプランを描いてみるといいと思います。

doors編集部(以下、――) 女性の働き方の選択肢が増えている一方で、出産・子育てに関わる多くのことを女性が負担するという考えはまだ根強く残っています。それが壁となり、自分の求めるライフプランを描けない人もいるようです。

紗彩 確かに日本社会には、仕事と子育ての両立に課題が多かったり、復職後の選択肢が狭められたりという問題も多く存在しています。

 そもそも、結婚・出産だけでなく、家事・介護といったプライベートなイベントでは、主にその負担を女性が背負うケースが多いのがまだまだ日本の現状。だからこそ、SHEのような女性の人生に寄り添うコミュニティーはとても貴重だと考えています。

――SHEのメンバーには、結婚している方が多いと聞きました。

紗彩 SHEで働く同世代の女性たちは、ほとんど結婚しています。女性の働きやすい環境にすることに努めているので、結婚を機に、仕事と家庭の両立を目指して入社してくれるメンバーもいます。女性がどのような選択肢を選んでも、自分らしい未来が描けるような世界を体現していきたいと思っています。