「男女平等」な社会も幸福度に関係あり

堂原 そんな厳しい時期もある中で、どうしてこの素晴らしい結果が出たのでしょう? 何がこの国の幸福度を上げていると思われますか?

ロッタ 最も影響しているのは、フィンランドが古くから実践している「平等」に対する政策だと思います。フィンランドは、男女差や雇用関係、教育から福祉まで、全国民が気持ちよく生きられるよう、平等な社会システムを構築し続けています。

堂原 なるほど。今の日本は女性の地位がまだまだ低いため、その点はフィンランドが本当に羨ましいです。

ロッタ 私はフィンランドに生まれて幸運だったと思っています。この国では女性は強い権利を持っています。まず、多くの女性は質の高い教育を受けられます。今では男性よりも教育を受ける割合が高く、最近の大学卒業生の約6割が女性だそうです。

堂原 その結果は興味深い。女性ってやっぱりすごいんですね(笑)。

ロッタ はい。また、政治面でも平等です。フィンランドは1906年、ヨーロッパで最初に女性に選挙権と被選挙権が与えられた国なんです。女性が議会に進出したのも初めての国で、1907年の当時は、200議席中、19議席が女性だったそうですよ。

堂原 さすがフィンランド、ですね!

ロッタ 政治に影響を与えている感覚が面白くて、投票に行くのが大好きなんです。

堂原 その言葉、日本の自治体や政府が聞いたら驚くでしょうね……。

ロッタ 特に女性の候補者を応援したいから、よく女性に投票します。国会の選挙は4年ごとにあるのですが、今は200議席中93議席が女性です。それだけたくさんの女性がフィンランドの社会を決定しているというのはすごいことですよね。 また、フィンランド政府の閣僚は11人が女性、8人が男性です(※インタビューをした2019年6月26日時点)。強くて賢い女性が政治を代表し、さらに若い女性にもその姿を見せ、影響を与えています。

堂原 それだけ、男女平等が進んでいるんですね。

ロッタ 女性はフルタイムで働けて、かつ、教育も医療福祉も男性と同等に受けられる国ですから。ただ、実際には、私のように男性の多い会社では、高い地位は男性が占めていることもあるし、給料に差のある地域も存在しています。調査によると、同等の時間働いた賃金の平均値として、男性は1ユーロに対し、女性は0.84ユーロとの結果もあったようです。

堂原 それでも格差は小さい気はしますが……。ちなみに、「女性の強み」は何だと思いますか?

ロッタ 賢いこと。さまざまな役割に対しての適応能力があることでしょうか。私は女性も男性も、独特の強みを持っていると思います。最近読んだ本で、面白い考察を見ました。男性は「リーダーの役割を与えてくれ。そうすれば私にはその価値があることを示す」と考える。一方で女性は「もし私がリーダーの役割を与えられたら、私は恐らくその価値がある女性なのだろう」と考えるそうです。なので、女性には勇気が必要であり、また、成功への後押しが必要なんだと思います。

堂原 分かりやすい! 興味深いお話ですね。

ロッタさんの姉の息子。家族との時間も大切にする
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