レモンにはうれしい成分がたくさん
レモンサワーの主役でもある「レモン」。ポッカサッポロフード&ビバレッジ レモン食品事業部の武田吏加さんに、レモンに含まれる成分について話を聞きました。
「レモンにはさまざまな成分が入っています。主な成分の、酸っぱさのもとである『クエン酸』、抗酸化成分の『ビタミンC』、皮部分に多く含まれる『ポリフェノール』、爽やかな香りの成分『リモネン』の4つを知っておいてほしいですね」(武田さん)
クエン酸日本人に足りていないと言われているカルシウム。女性は加齢や閉経などホルモンの減少が要因で、骨粗しょう症につながりやすいことが分かっています。また、これから妊娠・出産を控える人には積極的にカルシウムを摂取しておきたいもの。しかしこのカルシウム、吸収されづらいミネラルでもあるのです。
「例えば牛乳を飲んでも、体に吸収されるのは40%ほど。しかし、レモンと一緒にカルシウムを含む食材を摂ることで、レモンのクエン酸の働きによりカルシウムを吸収しやすい形に変えてくれます。この働きを『キレート作用』と言います。レモンサワーを飲むときは、焼き魚などカルシウムを含む食材を使った料理をチョイスするといいですね」
また、クエン酸は疲労回復にもお勧め。夏の疲れが出るこの時期、継続的にレモンを摂る生活を心掛けたいところです。
ビタミンCレモンと言えば、ビタミンCのイメージが高いですよね。「美容に気を使う女性のキレイをサポートしてくれます。レモンサワーとして飲むだけでなく、揚げ物などに添えられているレモンもぜひ搾って」
ポリフェノールポリフェノールは黄色い皮の部分に多く含まれています。「レモンの酸味と香りが揚げ物などをさっぱりさせてくれます。香り成分は皮に含まれているため、皮の部分を下にして絞るとレモンの香りが際立ちます」
また、レモンは塩分摂取過多によるむくみが気になる人にもお勧めしたい。クエン酸の酸っぱさが塩分の摂りすぎを控えてくれるんだとか。「料理の味が物足りないからと、おしょうゆなど塩分をプラスするのではなく、レモンの酸味や香りを上手に使うことによって減塩にもつながります」
レモンサワーと一緒に揚げ物、なんて最高の組み合わせもダイエット中の人は避けてしまいがち。そんなときは、レモンを上手に活用することをお勧めします。
リモネン黄色い皮に含まれる成分リモネンは、気分をリフレッシュしたり、リラックスに繋がります。
実は日本ではレモンの歴史はまだまだ浅いんだそう。「1957年、バーで出すジンフィズなどのカクテル用としてクエン酸を配合して作られたレモン商品がポッカレモンの始まり。生のレモンが輸入自由化されたのが1964年。その後、食の洋風化などが進み、レモンも今のように身近なものになりました」
次のページでは、家飲みレモンサワーをおいしくするコツをご紹介。ほんのちょっとの手間が、おいしくなる秘訣です。