自分を責めると陥る「悪循環」

 3ページ目で紹介した方法を実践するとき、一つだけ覚えておいてほしいことがあります。それは、「決して自分を責めない」ということ。冒頭で説明したとおり、SNSに夢中になってしまうのは意志が弱いからではなく、仕方がないことです。

 「なんでSNSを見てしまうんだろう」「なんて集中力のない人間なんだ」と自分を責め続けると、人は想像以上にエネルギーを消費します。すると、別のことに取り組もうとする前向きな気持ちまで失い、その結果、余計にSNSから離れられなくなる悪循環に陥ってしまうのです。

 ダラダラとSNSを見ている自分に気が付いたら「まあ、夢中になってしまうのは自分だけじゃない」「みんなやっていることだから仕方ないよね」と一息つきましょう。そして、その性質は否定せずに、上手に自分と付き合う仕組みをつくることが大切です。

取材・構成/加藤藍子(日経doors編集部) 文/華井由利奈 イラスト/PIXTA