企業内の若手チームに注目し、取材する新連載。第9回で取り上げるのは、OKANの20代女性2人が所属する「サービスデザイングループ・MD(マーチャンダイジング)チーム」。浜中優奈さん(23歳)と北澤京子さん(23歳)に仕事の内容を聞いた。
商品開発をするときは、消費者のペルソナを決める
OKAN(東京都豊島区)が提供する置き型社食サービス「オフィスおかん」は、企業向けの福利厚生サービスとして、全国47都道府県2000社以上が導入しているサービスだ。和食総菜を中心に、冷蔵または常温の食品をオフィス内に置き、1点100円(税込)で購入できる。導入企業の社員はそこから好きな食品を選び、電子レンジで温めるだけで、健康的で手ごろな価格で食事を取ることができる(個人で利用できる「おかん」というサービスもある)。
常時メニューは約20種類。月に6~10品程度、新メニューに入れ替わる。OKANでこの商品開発を一手に担うのが、今回ご紹介する同社MD(マーチャンダイジング)グループの浜中優奈さんと北澤京子さんだ。
「商品開発担当というと、自ら厨房に立つイメージを持たれますが、私たちの仕事は全国にある製造パートナー会社9社の担当者さんと日々話し合いを重ね、試作品を作ってもらい、試食と改善を行うことです」(浜中さん)
オフィスおかんのユーザーの業種はIT、物流、医療・福祉など多岐にわたり、職種も事務系から現場担当者まで様々、性別も年齢もバラバラだ。商品開発をする際は、まずその商品のターゲットとなるペルソナを具体的に定める。
「例えば、20代で健康志向の女性に向けには『キャロット・ラペ』(ニンジンを使ったフランスのサラダ料理)を、30代の男性向けには『サバのみぞれ煮』を、という感じで考えていきます」(北澤さん)
5月から発売されている「具だくさん けんちん汁」は、汁物の充実を求める顧客ニーズに応えるために開発した商品。野菜7種類にすべて国産のものを使い、好評を博している。