企業内の若手チームに注目し、取材するこの連載。第12回で取り上げるのは、SOMPOグループ内で勉強会・交流会を開催している「SOMPO Cotton倶楽部(ソンポコットンクラブ、以下Cotton倶楽部)」。発起人 兼 代表者の井上知亜紀さん(42歳)、幹事メンバーの中川量智(かずとも)さん(33歳)、池田真梨さん(33歳)に活動内容とチームの魅力を聞いた。

中央がCotton倶楽部 発起人 兼 代表者の井上知亜紀さん、左が幹事メンバーの中川量智さん、右が同じく池田真梨さん。大阪勤務の中川さんがCotton倶楽部に加入したのは2020年2月。コロナ禍突入のため、東京勤務の井上さんと池田さんは、中川さんとはまだリアルに会ったことがない。今回は東京・大阪で別々に取材撮影した写真を合成して掲載
中央がCotton倶楽部 発起人 兼 代表者の井上知亜紀さん、左が幹事メンバーの中川量智さん、右が同じく池田真梨さん。大阪勤務の中川さんがCotton倶楽部に加入したのは2020年2月。コロナ禍突入のため、東京勤務の井上さんと池田さんは、中川さんとはまだリアルに会ったことがない。今回は東京・大阪で別々に取材撮影した写真を合成して掲載

グループ内の横のつながりを深めたい

 「SOMPOグループ内の横のつながりを深めたいよね」

 2017年夏、井上知亜紀さん(現在、損保ジャパンより社外出向中)と、長年の社内の友人である有田芳子さん(現在、SOMPOホールディングス・デジタル戦略部在籍)は胸の内を語り合った。井上さんと有田さんは、10年前に行われた泊まりがけの社内研修で出会って以後、親睦を深めている間柄で、どちらも強い愛社精神の持ち主。

 有田さんは当時通っていたグロービス経営大学院で、大企業に勤める若手社員の会の代表者が集う「ONE JAPAN(ワンジャパン)」共同代表・濱松誠さんの話を聞く機会があり、SOMPOグループ内で、向学心を持ち、刺激し合える若手有志の会を立ち上げたいと考えた。

 2人がグループ内の知人たちに声を掛けると、初回のミーティングには20人が集まってくれた。(Cotton倶楽部の)初代代表の名前の一字「綿」から着想し、「綿(cotton)のように何事にも柔軟性を持ち、吸収していく」という意味をこめて名付けたのが今の団体名だ。「あえて会社とは一定の距離を置くことを表明するためにも、社名とは関係ない名前にしたいと考えました」(井上さん)

 Cotton倶楽部は「SOMPOグループ各社の枠を超え、コミュニケーションや自己実現の場を求める人たちに『つながり』『成長』『共創』を提供する場。そこに共感・賛同する有志の集まり」。「緩いつながりこそ、イノベーションの源」と考え、これまで計22回の勉強会・セミナー・交流会を開催(新型コロナ前は毎月第2水曜に開催。現在はオンラインで不定期に開催)し、そのメーリングリストに参加している人数は合計520人にも上る。

 メーリングリスト参加者の所属先はグループ内15社にわたる(グループ内には25事業にわたる30社以上の会社がある)。「厳密なメンバー管理はせず、イベント参加者を全員メーリングリストに追加するという方法を取っています」(井上さん)

おそろいのTシャツには、「Joy for Growth(成長する喜び)」というスローガンがプリントされている
おそろいのTシャツには、「Joy for Growth(成長する喜び)」というスローガンがプリントされている