挫折しがちな自分との向き合い方

 そんな松田さんは、具体的にはどのようにしてトレーニングを習慣化することができたのでしょうか。秘訣を教えてもらいました。

(1)身近に筋トレ仲間を見つける

 怠けたい気持ちになることは誰にでもあります。そんなとき、松田さんの励みになったのが、一緒にジムへ行ってくれるパートナーの存在。自宅の壁に大きなカレンダーを貼って、毎日、体重の推移と実践したトレーニング内容を記入していた時期もあったのだとか。

 「自分1人だったら、くじけてしまいそうなときもありましたが、少しでも記入していない日があると夫から『あれ、やらなかったの?』と声が掛かるので気が引き締まりました(笑)。きちんと継続できていれば、それが可視化されることにもなるため、自信につながります

(2)「少し物足りない」くらいがいい

 ただ、意外にも「飽き性」の一面もあるという松田さん。初めから張り切り過ぎると継続しにくい自身の性質を認識した上で、ジムへ行ってもトレーニングは30分で切り上げることに決めているそう。「『今日はおなかを鍛えたから、明日はお尻を頑張ろう』というように、少し物足りないくらいにしておいたほうが、私の場合はモチベーションが上がります」。夫婦二人でジムへ行っても、多くの場合、松田さんは一足先に帰宅。自分に合ったペースをつかむことも大切です。

(3)「挫折した」とは思わない

 「どうしても、習慣化に挫折してしまう」という読者の悩みをぶつけてみると、松田さんからは「挫折した、という捉え方をしなくてもいいのではないでしょうか」という答えが返ってきました。毎日行くと決めていたのに週1回になってしまったり、週1回と決めていたのに月1回になってしまったり……。それでも「全くやらない状態よりは前進している」と松田さんは言います。

 「私の場合、目標はとにかく低く。達成したら、ほんの少しずつハードルを上げていく。その過程を楽しめる範囲で目標を設定したほうがハッピーだし、結果的に長く続けられると思います」

自宅で日課にしているトレーニングの様子(写真は松田さん提供)
自宅で日課にしているトレーニングの様子(写真は松田さん提供)