ロールモデルと出会えなくても、正解は自分で決める

 これまで5回にわたり、doors世代の皆さんが恋愛や婚活をするときに大切にしてほしいことをお伝えしてきました。いかがでしたでしょうか?

 昨今では、キャリア女性を取り巻く環境が大きく変わり、上司の紹介でお見合いをしたり社員旅行など社内行事で異性と仲良くなったりと、身近な人と恋愛するチャンスが少なくなってきました。

 今は一人でも楽しめるツールや場所がたくさんありますし、さまざまな生き方が選べる現代では、 必ずしも結婚して家族を持つことだけが幸せではありません。でも、私はdoors読者の皆さんには、ぜひ結婚をお勧めしたいですね。

 私が「結婚してよかったなぁ」と感じるのは、家族がいることで、ますますキャリアに磨きをかけることができたから。家族という絶対の信頼をおける存在、家庭という確実な自分の居場所があるからこそ、失敗を恐れずに挑戦できるのだと思います。

 そして、私にとっては二人の息子の存在もすごく大きい。守りたいものがあることは、私にとっての幸せであり、心の支えになっています。息子たちはもう小学校高学年と高校生なので、甘えてくることはありません。でも、彼らに「働く大人」としての背中を見せようと思うと、自分に覚悟と責任が生まれ、いい意味でプレッシャーがかかり、仕事へのモチベーションがいっそう高まります。

 「結婚したら仕事と家庭を両立できる自信がない……」と話す人もよくいますが、あまり不安にならないでと言いたい。「どうしても一人では難しい」と感じたら、堂々とシッターさんや家事代行を頼んだっていいんです。「自分だけが頑張らなきゃ」と考えることはありません。

 多様な生き方、働き方がある現代では、身近なロールモデルを見つけにくいかもしれません。 でも「これ!」というロールモデルがいなければ、正解は自分で決めればいいんです。

 「忙しい」「面倒くさい」を言い訳にせず、ぜひいい恋愛をして、結婚生活を楽しみながらさらに輝くキャリアを手にしてほしいと思います。

 まだまだお伝えしたいことがたくさんありますが、また別の機会にお会いしましょう!

 それでは半年間、お読みいただきありがとうございました。

恋愛や婚活で迷ったら、この連載を読み直してくださいね
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構成・文/高橋奈巳(日経doors編集部) 写真/スタジオキャスパー