生理用品に、月経カップや吸収型サニタリーショーツなど、ナプキンやタンポン以外の選択肢があることを知っていますか? 性についての価値観を変えようとする女性たちの間で、おなかが痛くて不快、憂鬱なものである生理について、もっとオープンに語り合い、ポジティブに向き合おうという動きが生まれています。女性の体や心の悩みに寄り添い、役立つコンテンツやアイテムの情報を発信し、通販も行うメディア「ランドリーボックス」を運営する西本美沙さんに、事業を立ち上げた経緯やお薦めの最新生理用品について聞きました。

私は性格がずぼらで、仕事中に経血が漏れてしまうことが多かった

自身の経験から性や女性の体ついてオープンに語れるメディア「ランドリーボックス」を立ち上げたランドリーボックス代表の西本美沙さん。「まず生理の問題から始めて、自分の体や性はポジティブなものというメッセージを伝えていきたい」と語る

 西本さんが運営する「ランドリーボックス」は、「あらゆるワタシに選択肢を」をテーマに、女性が抱える体の問題について情報をシェアし、悩みを解決するアイテムに関する情報を発信し、通販も行うメディア。その第1弾として、2019年8月に西本さんがスタートしたのが、「生理にまつわるサービス」です。

 ランドリーボックスのトップページを開くと目に飛び込むのが、匂い、かゆみ・蒸れ、漏れ、生理痛・PMSといった、女性の体のトラブル。イラストをクリックすると、それぞれのトラブルに応じた記事やアイテムの一覧へ遷移し、悩みの解決のヒントとなる情報を探せます。西本さんは、ランドリーボックスを立ち上げたきっかけについて、こう語ります。

 「生理は、おおよそすべての女性に毎月訪れるもので、その悩みはさまざま。生理の痛みや経血量の多さに苦しんだり、仕事に支障をきたしたりしている人もいるのに、それらは我慢すべきものという風潮があります。学校でもナプキンの使い方は教えるけれど、その他の問題への対処法は教えてくれないし、大人になっても、生理の悩みを共有できる場所がない。その情報を分かちあうことができれば、女性が生理の問題を解決する手助けになるのではと思いました」

 事業を立ち上げたきかっけは、西本さん自身の経験にもあるそう。「私は経血量が多くて頻繁にナプキンを取り換えなければならないんですけど、性格がずぼら。トイレに行くのが面倒くさくて、仕事に集中しているうちに経血が漏れてしまうことが多かった」

 ネットニュースで、発展途上国で配られているという月経カップの存在を知り、興味本位で使ってみたそう。経血を膣(ちつ)の中で受け止める月経カップは、使い慣れると自分にぴったりで、生理中の生活がガラッと変わったと言います。「当然、月経過多や腹痛が重い場合は迷わず婦人科に行くべきです。ピルの服用も選択肢のひとつだし、正しい情報や便利なアイテムについて知ることで、生理の負担は軽減できると分かりました」

 西本さんが最初に女性の体についての情報発信をしたのは、IT関連企業でPRを担当していた会社員時代。仕事でブログサービスのPR担当になったとき、ユーザビリティーを知るために匿名でブログの執筆を始めたのがきっかけでした。

 誰も扱っていない話題で自身が興味のあったセックストイの紹介を始めたところ反響があり、身近な友人からもセックスの悩みを相談されるようになったそう。「仲が良い相手にもセックスや体の悩みは打ち明けにくいと分かったんです。この情報発信をメディアの形で続けていけば、もっとみんなが性の話をしやすくなるかもしれないと思いました」

 セックスや女性の体について語るメディア「ランドリーガール」を立ち上げると、イベントなどでセックスの話をする機会が増えたという西本さん。目の当たりにしたのは、女性が自分の体の仕組みを知らないことでした。

 「自分の膣を触ったことがないという人も多かったんです。セックスについてパートナーとコミュニケーションを取ろうとしても、自分の体を知らないと、こうしてほしいということも伝えられない。自分の性や体に向き合うきっかけとして、まずは比較的身近な生理をテーマにしようと思ったんです」