「これって悩みだったんだ」

 サプリメントは、最初はクローズドで販売し、8月末から一般販売を開始しました。お客様からは、「これまで言語化できていなかった悩みが解決されたことによって、これって悩みだったんだと気づいた」「自分がだらしないからできないんだと思っていたことが、当たり前にできるようになってきた」といった声が聞こえてきています。これらは販売前から期待していた反応ではありましたが、しっかりお客様から上がってきてよかったなと思っています。

 発売前の期待を超えていた部分で言うと、購入者の10~20%がSNSに投稿してくれています。

 一般的に、サプリメントを服用したり、健康食品を食べたりする行為には「手抜き感」が出る可能性があるのでは、と思っていて。例えば本来なら手作りの料理を食べたほうがよいところをレトルト食品で代用したり、丁寧に洗顔すべきところをメイク落としシートを使ったりするのと近い感覚で、食品を通して摂取すべき栄養分を、サプリメントで代用してしまっているという見方をされかねないと思うんです。

 それなのに、ここまで多くのユーザーに、SNSで拡散してもらえてうれしいなと思います。チケットサプリには「これを飲んでいることによって何となく気分が上がるし、いいことをしているというイメージを持たせたかった」という狙いもあったので。

 「セルフケア」の中でも、スキンケアにはおしゃれなイメージがありますよね。でもこれがメンタルケアの領域に入ると、おしゃれなイメージにプラスして、意識が高いようなイメージもあって、怖かったり、手が届きにくかったり、「自分なんかがやってもいいのかな」という感覚すらあると思います。

自分をケアするのっておしゃれ

「『自分のケアをしていることは自愛だし、いいことだよね』と、メンタルケアやヘルスケアの大事さに気付いてもらえたらいいなと思っています」(ハヤカワさん)
「『自分のケアをしていることは自愛だし、いいことだよね』と、メンタルケアやヘルスケアの大事さに気付いてもらえたらいいなと思っています」(ハヤカワさん)

 今回は、「そもそも自分をケアしていることっておしゃれだよね」というメッセージも意識していますし、「自分のケアをしていることは自愛だし、いいことだよね」と、メンタルケアやヘルスケアの大事さに気づいてもらえたらいいなと思っています。

 サプリメントは「服用の継続」が一番難しく、大事だと認識しているので、今回は特に継続しやすさを意識しました。出掛けるときにでもパッと持っていきやすくするためにも、1日に必要な成分を1袋に入れています。1カ月分として45袋入りを1箱お届けするので、毎月何袋が余ります。それを予備分として職場などに置いて飲み忘れ防止に役立ててほしいです。

 箱も力を入れて作っています。部屋の目立つところに置いて、生活の中で目にして「今日も飲もう」と思ってもらいたいです。製品の中身はもちろん、いかに自然に生活の中に取り入れてもらえるかも重視したポイントです。

 サプリメントは、管理栄養士や薬剤師の方からアドバイスをもらいつつ、東証1部上場のGMP(製造・品質管理基準)認定工場に作ってもらいました。2019年の年末から年始にかけて着手し、半年ぐらいかけて商品化しました。これまで手掛けてきたアパレルでは、企画から商品化まで1~2カ月で進めるので、それと比べれば時間がかかったという印象です。