この連載では、31歳の社会保険労務士・ふーみん先生こと細川芙美さんが、20~30代の働く女性が知っておきたい情報をお伝えしています。今回のテーマは「働く女性を守る制度や法律」です。

男女平等は進んでいない?

 先日報道された、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の前会長の森喜朗氏の女性蔑視ともとれる発言は、日本だけでなく世界の各国からも批判があり、大きな問題となっています。日本国内でも多くのスポンサー企業が、遺憾を表明していますがどういった背景があったのでしょうか。また、仕事の場において男女平等は本当に進んでいないのでしょうか。

 私の友人、アイはIT関連企業で働いていますが、この事件はショックだったようです。


アイ 女性が働くってやっぱり大変だよね。会社には「男性社会」が残っているし、まだまだ日本では男女平等なんて十分ではないのかなあ。

ふーみん 法律で男女平等は定められているんだけどね。数年前には女性の活躍を推進する法律も制定されたんだよ。

アイ そうなんだ。女性が活躍するための法律ってすごいね。

ふーみん ここ数年の動きとして、社会全体として女性の活躍を進めているのでぜひ知ってほしいな。

アイ 自分で情報を取りに行くことも大切だね。その手助けをお願いします。ふーみん先生!


 今でも職場で男女の不平等を感じる場面があるかもしれませんが、今から30年ほど前までは、女性がバリバリ働くこと自体が珍しく、大変でした。結婚や妊娠、出産を機に退職を強いられることも多く、管理職どころか総合職として働くことすら難しかった時代です。そのような環境でも働いてきた先輩女性の長年の努力が、今日の働く女性を守る法律や制度につながってきました。