――生理痛を抱えて我慢している人に伝えたいことは?

時間を有効に使うためにも、痛みは我慢しないで!

南部さん 「我慢しなくていいんだよ」と、とにかく伝えたいです。過去の私と同じように、生理痛は当たり前でみんな我慢してるんだから…と思い込んでいる方が多いと思うのです。つらいと感じているなら、我慢せず、思い切って婦人科で相談してほしいです。

 人によっては、月の3分の1以上、生理にかかわる体調不良を抱えていることになります。さらに、それ以外の期間も「もうすぐ生理」という憂鬱を抱えているはず。この先、閉経までそれを続けていたら、人生のかなり多くの時間を生理の悩みに費やすことになるわけです。私にとって、生理の悩み軽減は、人生が変わるぐらい大きなことでした。どうか一人で悩まないで婦人科に相談してください。

印南さん 月に一度の生理のつらさを薬で解決する方法は、自分が抱える苦痛のひとつを軽減するための手段です。婦人科の受診は内診が嫌でハードルが高いという人が多いと思うのですが、内診したくないと伝えて、医師に自分の悩みを相談してみるだけもできるので、そうした方法でもいいと思います。

池田先生 大変な生理痛を抱えていたおふたりに限らず、生理に悩んでいる方は多いと思います。ぜひ産婦人科に相談に来てください。厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修の「ヘルスケアラボ」には、生理に関する正しい情報が掲載されていますし、病院検索のページもあります。企業によっては、福利厚生の一部として産婦人科医とのオンライン相談や電話相談窓口と契約しているところもあるので、会社に問い合わせてみるのもいいと思います。生理痛は改善できます。ひとりで生理の問題を抱え込まず、誰かに話すことで一歩を踏み出せることもあります。ぜひ、ご自分の人生のために、時間を有効に使うためにも前向きに行動してください。

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取材・文/増田美加(女性医療ジャーナリスト) 構成/黒住紗織(日経BP総合研究所 生理快適プロジェクト)

生理快適プロジェクトとは?
毎月の生理がつらい人。それは仕方ないとあきらめていませんか? つらい生理は放置しないできちんと対処すれば、いまよりもっと心も体も快適になって仕事の生産性も上がります! そう。女性が、自分の体と生理のことをきちんと知ることが「女性の働き方改革」の出発点。生理快適プロジェクトは、つらい生理で悩む女性を減らすために、正しい情報を届ける活動をしています。

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