Q4 妊活中で低用量ピル*2が使えません。生理痛のときにカイロなどで温めるのはいいのでしょうか?

A4 快適と感じる程度に温めるのはいいでしょう。自分に合う方法を見つけてください。(甲賀さん)

 生理痛があるのに、妊活中や授乳中で低用量ピル*2を使えないという相談はよく受けます。そんな人はできるだけ冷やさない、また、快適と感じる程度に温めるのはいいと思います。

 温めて骨盤内の血流を良くすることは、筋肉の収縮を抑える作用があります。緊張がとれて自律神経系にもいいので、痛みが多少やわらぐかもしれません。カイロ、入浴、温熱療法なども自分に合うなら試してみていいと思います。

Q5 生理痛で市販の鎮痛剤をのんでいます。1日に3回のむこともあり、頻度が多くなるのが心配です。鎮痛剤は毎月のんでもいいのですか?

A5 市販の鎮痛剤を3カ月以上続けてのんでいるなら、一度婦人科を受診してください。(甲賀さん)

 毎月、生理のたびに市販の鎮痛剤をのんでいて、一度も婦人科を受診していない人は、すぐに婦人科を受診してほしいです。その生理痛の背景に治療が必要な病気があるかどうか確認しておく必要があるからです。市販の鎮痛剤でその心配をごまかすのはよくありません。

 受診の目安は、薬の用法用量の範囲内だとしても、3カ月続けてのむような痛みがある場合。または、1回の生理で、用法用量の範囲では薬が効かないという場合も、です。年1~2周期から数周期程度、生理痛に市販の鎮痛剤を服用する程度ならいいと思います。

 大事なことは、自己判断で鎮痛剤をのみ続けないことです。

 婦人科では、痛みの背後に病気がない場合でも、自分に合った種類の鎮痛剤を出してもらえたり、生理痛を緩和できる別の方法も提案してもらえます。

 一方で、婦人科で診察をして処方された鎮痛剤については、用法用量を守って、適切にのみましょう。

 また、少し痛み始めた段階で早めにのむことで、症状を効果的に抑える薬もあります。

 「薬はできるだけ使いたくない」と我慢して、症状がひどくなってから仕方なくのむのではなく、タイミングも指定された方法を守ることが大事です。そのうえでのんでください。

 心配な点は、自己判断で市販の鎮痛剤を服用し、それによって病気が表面化せず進行してしまい、鎮痛剤が効かなくなって、のむ量が増えてしまう状態に陥ることです。ですから生理痛がある人は、痛みの原因が病気でないことを確認してから、市販の鎮痛剤を使ってほしいのです。

Q6 生理痛が重い月と軽い月があるのは、普通のことですか?

A6 痛みや出血量が変わるのは不思議なことではありません。(甲賀さん)

 はい、普通のことです。痛みだけでなく出血量も、多い月と少ない月があるものです。分泌される女性ホルモンの量によっても違いますし、下痢をしているなど、そのときの腸の状態によっても変化します。症状の程度に違いが出るのは不思議なことではありません。

 例えば、生理ノートをつけておくと、どんなときに生理が軽くなるか、重くなるかが振り返ってわかることがあります。一方で、生活習慣が同じでも、痛みの強弱や量の多い、少ないなどの変化が起こることもあります。

 注意したいのは、生理痛がどんどん重くなっているときです。その場合は、婦人科を受診してください。