のみ忘れたら? 出血の量や期間は?

Q4 毎日のむ薬だと、のみ忘れたらどうなるのか心配。体に困ったことが起こらないの?

A4 のみ忘れても2日以内ならすぐ1錠のみ、翌日からはいつも通りにのんで下さい。

 低用量ピル(LEP、OC)は、のみ忘れを防ぐために、1日1回1錠をなるべく決まった時間に服用することが望ましいです。

 でも、ついうっかりは誰にでもあるでしょう。特に、のみ始めたばかりは、まだ服用に慣れず、のみ忘れも少なくありません。各製品の服用者向け資材などで、のみ忘れた際の対処方について事前に確認するようにしましょう。

 のみ忘れで困ったことがあるとしたら避妊効果です。避妊目的でOCを服用している場合、のみ忘れの日数が増えるほど、避妊効果は薄れます。

 何らかの理由で服用を中断した場合も、妊娠を望まないのであれば、ほかの方法で確実な避妊を行ってください。

 また、のみ忘れたが「偽薬(プラセボ錠)」だった場合は、たとえのみ忘れたとしても「のんだもの」とカウントして大丈夫です。のみ忘れた偽薬は捨てて、翌日からまた服薬を続けます。(甲賀さん)

Q5 低用量ピル(LEP、OC)をのんでいる間、出血はどのくらいの期間、どのくらいの量あるの?

A5 続けて数カ月のんでいると、多くの場合、期間中のナプキンは1~2枚で済むくらい、出血量は徐々に少なくなることが多く、日数ももともとあった期間より減ります。

 低用量ピル(LEP、OC)を服用中におこる出血には2種類あります。

 一つは、成分入りの薬をのんでいる期間中に起こる出血で、「不正出血」と呼びます。低用量ピル(LEP、OC)によって子宮内のホルモンの環境が一時的に不安定になることが原因と言われています。

 不正出血は、初めて低用量ピル(LEP、OC)をのみ始めた直後によく見られることです。体が慣れてくると不正出血は減っていきます。

 ただし、延長周期投与のLEP剤で毎月、休薬期間をおかないで連続して服用する方法を行っている場合、連続服薬中の2カ月なかばくらいで、不正出血が起きてしまうことがあります。

 万が一、このような不正出血が起きても驚かず、自分で判断しないで、かかりつけ医に相談し、指示に従ってください。

 もう一つは、LEP剤やOCを休薬している間(偽薬(プラセボ錠)をのんでいる期間も含む)に生理のような出血が起こることがあります。こちらは「消退出血」と呼んでいます。

 この「消退出血」は、一般の生理による出血と同じもので、薬を休むことで体内のプロゲステロンが減少し、その結果、子宮内膜が剥がれることによって生じます。低用量ピル(LEP、OC)をのんでいない月に自然に起きる出血は「月経」と呼んでいますが、医学的には「月経」も「消退出血」に含まれます。

 消退出血は、低用量ピル(LEP、OC)をのみ始める前の生理と比べて、出血量は少なくなり、痛みもなくなる場合が多いです。さらに、続けて何カ月かのんでいるうちに、さらに出血量は減って、生理期間も2、3日で終わります。

 消退出血は、休薬期間の2~3日目に起こることが多いので、休薬期間に入ったらナプキンを持ち歩くようにするとよいと思います。(甲賀さん)

Q6 のみ始めに気持ちが悪くなると聞きました。合わないときはどうしたら?

A6 頭痛や吐き気などのトラブルが出る場合はありますが、1~3カ月で症状は通常、出なくなることが多い。

 生理痛の改善、生理時のさまざまな不調などに効果がある低用量ピル(LEP、OC)ののみ始めには、確かに気持ちが悪くなる人がいます。

 代表的な症状は、軽度の頭痛、だるさ、吐き気、乳房の張り、むくみ、不正出血などです。

 これらのトラブルは、低用量ピル(LEP、OC)によってエストロゲンやプロゲステロンのバランスが変化したことによって起こることが多いです。

 体が薬に慣れてくる1~3カ月程度で治まります。とはいえ、数カ月で治まると知っていても、いざ、体調の変化が起こると不安を感じると思います。そんなときは、いつ、どんな症状が起きたのか記録をしておいてください。これがあると医師も判断しやすく、ご自身も症状の改善や体調の変化がわかって安心材料につながります。

 また、症状が長引いたり、不安を感じたりした時はかかりつけの婦人科医や薬剤師に共有できるとよいですね。

 もし、3カ月経ってもトラブルがなくならない場合、かかりつけ医に相談して、低用量ピル(LEP、OC)の種類を変えることで解決することがあります。

 こうしたトラブルが起きる可能性があるという点でも、服用習慣を身につけるという点でも、のみ始めてから最初の3カ月間は、とても大切です。体の変化に耳を傾けながら、きちんと服用を続けてください。(甲賀さん)

参加者募集 快適生理マネジメント術 オンラインセミナー
2021年1月22日(金) 19時~
SHELLYさんと産婦人科医・甲賀かをりさんによる「生理」トーク

この連載に登場している産婦人科医の甲賀かをりさんと、2児の母でタレントのSHELLYさんが、働く女性の生理の悩みとその対処法について語り合うトークセミナーを開催します。生理は出産のためには必要なしくみ。でも、女性の半数は痛みなどで悩んでいます。どうして痛くなるの? 放置してもいいの? 楽にする方法はないの?――。セミナーでは、生理痛に悩んだ末に、いい対処法に出会ったSHELLYさんの体験とともに、生理に関する様々な疑問を専門医の甲賀さんから解説していただきます。

生理の悩みから解放されたら、女性はもっと働きやすくなる、暮らしやすくなる。働く女性が上手に生理をマネジメントする方法を、一緒に考えてみませんか。

<概要>
●タイトル
SHELLYさんと産婦人科医 甲賀かをりさんが語る 快適生理マネジメント術
「生理の悩みを解決して、仕事も私生活もパワーアップ!」
●2021年1月22日金曜 19時スタート 20時15分終了
●費用 無料
●募集人数 300人
●参加ご希望の方はこちらに登録ください。
PP-PF-WHC-JP-0106-30-11

甲賀かをりさん
東京大学 大学院医学系研究科 産婦人科学講座 准教授
甲賀かをりさん 千葉大学医学部卒、東京大学大学院修了、武蔵野赤十字病院などを経てプリンスヘンリー研究所・イエール大学留学。帰国後、東京大学医学部講師、2014年より現職。日本生殖医学会生殖医療専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医、日本内分泌学会専門医・指導医、日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医など。

取材・文/増田美加(女性医療ジャーナリスト) 写真/稲垣純也 構成/黒住紗織(日経BP総研 メディカルヘルスラボ)