そもそもグレタさんとはどんな人?

 世界中の注目を集めているグレタさんとは、いったいどんな人なのでしょうか。英紙ガーディアン(電子版)は2019年3月にグレタさんのロングインタビューを掲載しています。

 その記事によると、グレタさんは気候変動への対応を訴えるため、一人で国会議事堂の前に座り込みを始めた2018年8月以前は「変化のない人生を送っていた」と言います。

 グレタさんは8歳のときに気候変動のことを知り、大人たちが有効な手を打っていないことに驚きます。ショックで学校に行けなくなりました。自宅にいるときに、気候変動への強い危機感を繰り返し両親に訴えました。その結果母親は飛行機に乗ることをやめ(飛行機は温暖化ガスを排出する)、父親はベジタリアンになりました(家畜から排出されるガスを抑制することにつながる)。

 自ら「物事を見過ごすことができない性格」と分析。プラスチックごみが海を漂っていたり、ホッキョクグマが餓死しかかっていたりという状況を伝える映画を学校で見たときに、そのイメージが頭にこびりついて忘れられなくなります。

 グレタさんは自身をアスペルガー症候群だと公言しています。アスペルガー症候群を持つ人は、特定分野への興味関心が強かったり、コミュニケーションの取り方が人と違っていたりするのが特徴といわれています。グレタさんは「自分を変えることは何もない。私は私」と述べ、自身や家族は、そのことを「恵み」だと思っているそうです。

 16歳の少女には重すぎるプレッシャーを背負っているのではと心配になりますが、グレタさんはプレッシャーを一切感じないと話します。「希望がないとしても、やる必要があるからやるだけ」

 グレタさんは活動を開始したときから、批判を浴びることは分かっていたと言います。ですがそうした攻撃を「よい印」と言い、意に介しません。「私たちは世の中を変えているんですから」

Greta Thunberg, schoolgirl climate change warrior: ‘Some people can let things go. I can’t’(The Guardian, March 11, 2019)

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