読者と著者を結ぶプラットフォームに

岩田 選書サービスを利用したお客さんが「こんな本が面白かった」「あの本が良かった」とツイッターでつぶいてくれたんです。それを見たその本の出版社の担当者さんが「感激しました」と、ツイッターに書き込んでくれて、しまいには作家さんも書いてくれました! こんな田舎の店のツイッターが読者と著者を結びつけるプラットフォームみたいになったんです。面白い時代になったなと思いました。それともう一つ、「うちもやってみたい」と言って、同じようなサービスを始めてみた書店があるようなんです。そこで、スタッフに選書をやらせてみたら、「ものすごく面白かった」と生き生きとしてやっていると。「書店の楽しみをまた思い出した」「店の中が明るくなった」と言われた時はうれしかったですね。

―― 店員さんのやりがいにもつながっているんですね。数多くの本を読まれている池上さんですが、普段書店をどのように巡っていますか?

池上さんの本屋の巡り方

池上 とにかく毎日書店に行かないと落ち着かなくて気持ちが悪いんですよ。書店では、まず、新刊書コーナーに行きます。毎日行っているので、新しい本が入ってくればそれにすぐ気が付くわけですよね。パッと見て買うかどうかを判断して、迷ったら買うんです。

買うか迷ったら買う

池上 学生時代は常に自分の財布とにらめっこで「この本どうしようかな。ちょっと高いなぁ……また今度にしよう」と思って、次に書店に行くともうなくなっているなんて経験をしました。つまり店頭での生存競争に負けて、もう返本されてしまっているわけです。こういった失敗を繰り返した結果、迷ったらとにかく買っておきます

「大型書店はものすごくたくさん本がある中で自分が面白そうなものを探すので、私にとってドン・キホーテです」
「大型書店はものすごくたくさん本がある中で自分が面白そうなものを探すので、私にとってドン・キホーテです」