1日に何軒も書店を回ることも

池上 新刊書のコーナーを見たら次は雑誌。それから新書、そして文庫ですね。毎日、書店に行っていると、新刊だけ見ればいいので、結局滞在時間が短くて済むんですよ。他の本は既に見ていますから(笑)。仕事に行く途中などの時間も有効活用しています。1日に何軒も回ることもありますよ。

 全国各地に出張で行くとき、必ず各地で駅前あたりの地元の書店に行きます。その地方の書店ならではの本がやっぱりあるわけですよね。郷土の小さな出版社や地方の新聞社が出している本は「なるほど!」という発見があります。

―― 忙しい毎日を過ごしているお二人ですが、読書はどういうタイミングでされているんですか?

忙しい毎日の読書法

岩田 僕の場合は朝5時半に起きて、1時間ぐらいを確保しています。僕には通勤時間がほとんどありませんから、読書にあてられるのはこの時間帯しかないのです。以前、店が暇でお客さんのいないときには店で読めたのですが、今はそんな時間にも「一万円選書」に取り組んでいるので、朝は貴重な時間です。ちなみに今は本屋大賞にノミネートされた本を片っ端から読んでいます

池上 私の場合は、NHK時代は電車で通勤し、往復2時間半ぐらいかかっていました。新書だと1冊をほぼ読み終わるぐらいになって、家に帰ってから残りを読むという形で毎日1冊ずつ年間約300冊読んでいました

 フリーになってから本を書く時間を取られてしまって、読めなくなるんです。どこかに出かける時には必ず本を持っていって、電車や新幹線の中で読んでいます。夜は大体寝るのが午前2時半ぐらいで、お風呂から上がって寝るまでの20~30分間、軽めの本を1章ずつ読んで、1章読んで眠くなったら「じゃあ今日はここまでにして寝る」と区切っています。1週間ぐらいかけて1冊読んでいますね。