先の見えないコロナ禍で忙しく働きストレスフルな毎日。そんな中でも、ストレスをはねのけ、明日への活力をもたらしてくれたエンタメ作品を著名人に聞くリレー連載。今回は吉本新喜劇の座長、酒井藍さん(35歳)。幼い頃から新喜劇に憧れるも両親に反対され、高校卒業後に一度は公務員に。しかし、諦めずに新喜劇を目指し、オーディションに合格。そして、入団後10年で最年少&女性初の座長に就任した酒井さん。活躍を支えてくれるエンタメを教えてもらいました。

前編 吉本新喜劇座長・酒井藍「人生の節目にモー娘。がいた」
後編 酒井藍 新喜劇下積み時代を支えた警察職員の経験 ←今回はここ

20歳で吉本新喜劇に入団

編集部(以下、――) 前編では人生の節目に励みになったモーニング娘。の曲を教えてもらいました。20歳で吉本新喜劇に入団されると、舞台に立つための基礎的なレッスンや稽古、休日にはアルバイトと忙しい日々を過ごされたかと思います。

酒井藍さん(以下、酒井) 今考えるとハードでしたね。舞台が終わってから飲食店で働いて、休みの日は工場でアルバイトをしていました。

―― 下積み時代は雑用などのお仕事もたくさんあったと思います。

酒井 どの世界もそうですが、私は警察職員時代に縦社会を経験し、若手職員がお茶入れや掃除とかをするものだと思っていたので、そこまで苦ではなかったんです。警察職員のときの仕事のほうが全然しんどかったですね。