先の見えない新型コロナウイルス禍で忙しく働きストレスフルな毎日。そんな中でも、ストレスをはねのけ、明日への活力をもたらしてくれたエンタメ作品を著名人に聞くリレー連載。今回は、芸人の劇団ひとりさんに登場してもらいました。テレビやラジオなどでの活躍はもちろん、映画監督や作家としての顔を持つ劇団ひとりさんは、移動中や食事中に気になる映像作品を一気見しているといいます。見る作品は、海外のマフィアやスパイなどを題材としたダーク要素の強いものばかりだとか。その背景には、劇団ひとりさんならではの理由がありました。

前編 劇団ひとり スパイ作品に没頭 ながら見がしっくりくる ←今回はここ
後編 劇団ひとり 運命の一冊『浅草キッド』使命感で映画化

初めての小説『陰日向に咲く』(2006年)は100万部を超えるベストセラーとなり、映画化される。次作『青天の霹靂』(2010年)は自身の初監督作品として映画化。Netflix配信の日本発オリジナル映画『浅草キッド』(2021年)では、構想に7年をかけ脚本・監督を務めた。22年8月24日、12年ぶりの書き下ろし小説『浅草ルンタッタ』が発売されたばかり
初めての小説『陰日向に咲く』(2006年)は100万部を超えるベストセラーとなり、映画化される。次作『青天の霹靂』(2010年)は自身の初監督作品として映画化。Netflix配信の日本発オリジナル映画『浅草キッド』(2021年)では、構想に7年をかけ脚本・監督を務めた。22年8月24日、12年ぶりの書き下ろし小説『浅草ルンタッタ』が発売されたばかり

Netflixのレコメンド機能をフル活用 「1位の作品は意外と見ない」

編集部(以下、――) 小説を執筆したり、テレビドラマで監督・脚本を務めたりなど、マルチな活躍をされている劇団ひとりさんですが、普段どのようなエンタメ作品に触れているのでしょうか。

劇団ひとりさん(以下、劇団) 海外作品ならマフィアやスパイ、運び屋を、国内作品ならやくざを題材にしたドラマや映画をNetflixで見ています。Netflixの「マイリスト」機能はかなり重宝していて、お気に入りの作品をマイリストに入れていると、僕が好きそうな作品をレコメンドしてくれるんですよ。

 だから、面白かった作品をマイリストにコツコツためて、おすすめに表示された作品をよく見ます。最近では、Netflixオリジナルドラマの『模範家族』と『KLEO/クレオ』にハマっています。

韓国のドラマ『模範家族』は、金銭的に追い詰められた大学講師が麻薬組織の大金を手にしたことから始まるクライム・ストーリー。ドイツのドラマ『KLEO/クレオ』は、旧東ドイツの工作員だった女性スパイのクレオが何者かに裏切られて命を狙われるサスペンス。いずれもNetflixオリジナル。劇団ひとりさんは「ドラマは映画に比べて付き合いが長くなるので、妥協せず最後までワクワクできる作品を選んでいる」と話します
韓国のドラマ『模範家族』は、金銭的に追い詰められた大学講師が麻薬組織の大金を手にしたことから始まるクライム・ストーリー。ドイツのドラマ『KLEO/クレオ』は、旧東ドイツの工作員だった女性スパイのクレオが何者かに裏切られて命を狙われるサスペンス。いずれもNetflixオリジナル。劇団ひとりさんは「ドラマは映画に比べて付き合いが長くなるので、妥協せず最後までワクワクできる作品を選んでいる」と話します