女性のキャリアにこそ、エンジニアという選択肢が必要だ――。そんな志を掲げ、2021年に設立されたのが、女性向けのプログラミングスクール「Ms.Engineer」(ミズエンジニア)だ。なぜ今、エンジニアなのか。未経験からの挑戦は可能なのか。代表のやまざきひとみさんに聞いた。

編集部(以下、――) 「ミズエンジニア」は2021年4月にローンチし、22年1月現在、3月に開講される2期生の募集中です。どんなプログラムなのでしょうか。

やまざきひとみさん(以下、やまざき) 未経験から最短6カ月で、世界で通用するエンジニアを目指せる女性のためのプログラミングスクールです。授業はすべてオンライン。グローバルIT企業への人材輩出実績が豊富な「Code Chrysalis(コードクリサリス)」と提携し、「ブートキャンプ」形式といわれるカリキュラムを採用しています。短期集中で、プロフェッショナルとして活躍できるスキルレベルにまで鍛え上げるものです。

―― 「ブートキャンプ」はもともと「新兵訓練」という意味の言葉ですよね。内容はかなりストイックなのでしょうか。

やまざき プロになるための技術を身に付けていく応用コースは、平日は毎日、9時~18時までみっちりと学びます。身に付けなければならない知識が非常に多い上に、授業以外の時間で取り組む課題もあるので、体力的にも精神的にも、はっきりいって大変です。学んだ先のキャリアアップや転職を見据えて、今の仕事は休職したり退職したりした上で参加する受講者がほとんどですね。

 ただ、応用コースの前に初心者向けの基礎コースを受講してもらうことになっています。これは、平日の夜間と土曜の日中に学んでいく5週間のプログラムで、会社に勤めながら通うことができます。基礎とはいっても、HTMLやCSS、JavaScriptといったプログラミング言語を使いこなして、ウェブサイトを自分で構築できるレベルを目指します。未経験の人でも、実際に手を動かすことで適性を見極めることができると思います。本格的にエンジニアを目指したいという気持ちが湧いてきたら、試験を受けた上で応用コースに進む流れです。

やまざきさん自身、キャリアの節目でさまざまな分野の本を読みあさったことで、視野が広がった経験があるそう。「自分をアップデートしていくために、学び直しは不可欠です」
やまざきさん自身、キャリアの節目でさまざまな分野の本を読みあさったことで、視野が広がった経験があるそう。「自分をアップデートしていくために、学び直しは不可欠です」